- Appleは、アプリのサイドローディングを可能にするアップデートを予定しています。
- このアップデートにより、App StoreがEU向けとそれ以外の地域で分割される予定です。
- 日本でも同様の方法でサイドローディングが可能になるかもしれません。
EUはAppleに対してアプリのサイドローディングの義務付けを求めています。
これはデジタル市場の公平性を確保して競争を促進することを目的に、ユーザー数や収益規模によってゲートキーパーと指定された大手IT企業にさまざまな義務を課すEUのデジタル市場法に基づくもの。
Appleはサイドローディングの義務づけに対して、利用者をマルウェアや詐欺、データ漏えいといったリスクに晒す危険性を主張したものの、EUがAppleの主張を受け入れなかったことから対応を免れることはできない状況にあります。
2つ目のApp Storeは日本でも提供される？
BloombergのMark Gurmanによると、Appleは今後数週間のうちにアプリのサイドローディングを可能にするアップデートを展開する見込みで、このアップデートによってApp StoreがEU向けとそれ以外の2つに分割されると伝えています。
Appleに与えられている猶予は2024年3月7日までとのことで、アップデートは3月までに提供される可能性があります。
アプリのサイドローディングとは、公式のアプリストア以外からアプリのダウンロードを可能にするもので、Androidでは他社製のアプリストアを容認することでサイドローディングを実現していますが、Appleはユーザー保護の観点から提供を拒み続けていました。
9to5Macによれば、Appleは昨年リリースしたiOS 16.2によって、ユーザーの位置情報に基づいてシステム機能を制限できるシステムを導入したことから、このシステムを利用してEU圏内にいるユーザーのみがサイドローティングを利用できるのではないかと予想されます。
EUだけでなく日本でも政府のデジタル市場競争会議がサイドローディング加えて、決済・課金システム解放を求める方向性を示していることから、日本でも同じ方法で実現する可能性があります。また、EUや日本だけでなくそのほかの地域にも拡大するようであれば、2つ目のApp Storeがデフォルトになる日も来るかもしれません。
なお、サイドローディングのセキュリティ上の懸念について、一定のセキュリティ要件を義務付けたり、何らかの形でアプリを検証するなどしてAppleが承認したアプリのみインストール可能にすることが検討されていると報じられており、日本ではAppleが監督することに加えて、ウェブからアプリを直接ダウンロードするサイドローディングについては義務化に含まれない方針が示されています。
According to Bloomberg’s Mark Gurman, Apple is expected to roll out the update that will enable sideloading for iPhone and iPad users in Europe “in the coming weeks.” Interestingly, Gurman says that due to these changes, the App Store will be split in two. There will be one version for EU countries and another for the rest of the world.
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