2017年はスマートスピーカー、ホームデバイスの日本における元年となるかもしれない。
Googleが今夏以降に「Google Home」を、LINEが今夏「WAVE」を日本で発売すると発表している。また、スマートスピーカー元祖とも言える「Amazon Echo」が内蔵する音声アシスタントのAlexaが日本語に対応する予定だ。
以前にも書いたとおりそこにAppleが加わるのは不思議な話しではなく、発表の場として最適なのは間違いなく近日開催される「WWDC17」だろう。「Siriスピーカー」に関する具体的な噂が続々と報告されているので紹介しておこう。
Siriスピーカーは、すでに製造開始。WWDCで発表か
Bloombergの報道によれば、Appleは既にSiriを搭載したスマートスピーカーの製造を開始しているようだ。そして、日本時間6月6日午前2時からスタートする開発者向けのイベント「WWDC17」で発表されると伝えている。
Google HomeやAmazon Echoでは、Appleが提供するほとんどのサービスを利用することができないため、例えば音楽聴き放題サービスであればApple MusicからGoogle Play MusicやAmazon Prime Music、Spotifyなど他社製のサービスに乗り換えてしまう可能性がある。こういったApple離れを防ぐ狙いがあるようだ。
Siriスピーカーに搭載される高性能スピーカー
Appleが新製品をリリースするときはいつも後出しだ。それでも革新的または先進的な機能を搭載することで他社製品をリードするが、Siriスピーカーでは高品質なスピーカーがそれにあたるかもしれない。ライバル製品よりも出力が大きくより鮮明で複数のスピーカーから様々な音を出力することであたかも左・右・後ろなど様々な方向から音が飛んでくるような「バーチャルサラウンドサウンド」に加えて、部屋の大きさに応じて音量レベルを自動で調整する機能も噂されている。
スマートスピーカーはスマートフォンでもできる便利なことをスピーカーとして提供することでもっと手軽に利用できるものだ。Siriスピーカーは高音質・高機能なスピーカーを搭載することでホームシアターとしても利用できるのかもしれない。そうなれば、iTunes Storeで購入した映画やミュージックビデオがより一層楽しめるだろう。
Siriスピーカーでできること
Siriスピーカーでできることはこれだけでないだろう。すでにiPhoneではSiriを通じてUberでタクシーを予約したり、メッセージアプリでメッセージを送ったりできるが、ロイターはSiriとサードパーティとの連携がより便利になると報じている。現在は乗車予約やメッセージ送信と通話発信、写真の検索、支払い、ワークアウトの開始ぐらいしかできないが、対応機能が大幅に拡大するようだ。
もちろん、iPhoneやiPad、Siriで家電製品を操作できる「HomeKit」の対応製品をSiriスピーカーでコントロールすることもできるだろう。玄関まで行かずにリビングからカギをかけたり、部屋の電気を落としたり、光量を調整することもできるはずだ。
Siriがさらに一歩進んで画面のタッチ操作すら必要とせず、音声だけで完了できる機能が増えることも予想できる。例えば、「iTunes Storeでシン・ゴジラを見たい」と話して映画を購入してすぐにSiriスピーカーのバーチャルサラウンドサウンドで映画が楽しめれば最高だ。
報道によればAppleの従業員はすでに自宅で数ヶ月間、Siriスピーカーをテスト中。前述したとおり製造がスタートしているが、出荷時期は2017年後半になると報じている。
WWDC17で新製品が多数発表されるという噂
Siriスピーカーが存在するのであれば「WWDC17」ではSiriとHomeKitの説明に大幅な時間が割り当てられるだろう。現地に集まった開発者・メーカーやライブ中継を視聴する世界中の開発者にアピールできる場は1年でここしかない。
Appleは新製品を発表してから販売までの期間を長く取らない。沸いた購入欲を収まる暇も与えず、販売するのがAppleの手法だ。
秋に発表し翌年の春に発売された初代Apple Watchの例もあるが、通例は発表後にすぐ予約販売であることを考えると、SiriスピーカーをWWDCで発表後、出荷時期が今年後半という噂の信ぴょう性は疑問だ。WWDCで発表するのであればすぐに予約販売を開始する可能性もあるが、Siriの進化と機能充実がマストであることを考えるとiPhoneと同様に秋ごろになると予想する。
WWDCでは、新型iPadや新型MacBookなどの新製品の発表も噂されている。今年は多くの新製品が発表されるといった見方もあるが、競争率が高くチケットも高額なWWDCに参加した開発者に対してWWDCを新製品発表の場とすることは良いことだろうか。WWDCはキーノートが全てではなく、今年は春のスペシャルイベントが開催されなかったため、多少の新製品が発表されることも考えられるが、やはり主役はiOS/watchOS/macOS/tvOSになるだろう(ただし自分の予想はほとんど当たらない)
WWDC17は6月5日から開催される。日本時間の6月6日午前2時から多数の新OSが登場するキーノートがスタートする。もちろんライブ配信も予定されている。
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