Appleのティム・クック退任報道。早ければ2026年にCEO交代か
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
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Appleのティム・クックCEOが退任を見据え、後継者計画を加速させているとFinancial Timesが報じました。
クック氏は、スティーブ・ジョブズの退任に伴い2011年にCEOへ就任。以降、長期にわたってAppleを牽引し、iPhoneをはじめとする新製品発表の場にも登場する“Appleの顔”としても知られる存在です。
今年はリニューアルしたApple銀座のオープンイベントにも姿を見せるなど、日本でも親しまれているクック氏。早ければ来年にも退任する可能性があるという報道が大きな関心を集めています。
後任候補ジョン・ターナス氏と変わりつつあるAppleの方向性
Financial Timesによると、後任候補として最有力視されているのは、長年ハードウェアエンジニアリング部門を率いてきたジョン・ターナス氏です。

トップの交代は単なる人事ではなく、企業の方向性そのものに影響する重要な決断です。
その観点で見ると、いまテック業界のトレンドがAI一色のなかで、ハードウェア部門の責任者をCEOに据える選択は意外にも思えます。一方で、SiriやApple Intelligenceの開発が遅れ、AIブームに乗れないなかでも魅力的なハードウェアを発売し続けることで、スマホ業界でもシェアを伸ばし続けているAppleらしい選択ともいえます。
退任時期については、「1月下旬の決算発表までに新しいCEOが指名される可能性は低い」と報じられています。Appleは今回の報道についてコメントしていません。
ティム・クック体制がAppleにもたらした変化
ティム・クックがCEOに就任したのは2011年。
スティーブ・ジョブズ氏の死去による大きな喪失感のなかスタートした体制でしたが、クック氏はiPhoneとiPadという収益の柱をさらに拡大し、不安視された製品分野においても、Apple WatchやAirPodsといったヒットを生み出しています。
さらに、iCloudやApple Musicなどサービス事業を大きく成長させ、今ではiPhoneに次ぐ売上高を記録するなど、収益構造を強化した点も大きな功績です。
一方で、ここ最近は幹部クラスの動きが慌ただしくなっています。
7月にはジェフ・ウィリアムズCOOが退任を表明し、長年CFOを務めたルカ・マエストリ氏も交代。財務やオペレーションの要が相次いで離れたことで、後継者計画と合わせてApple内部では世代交代が進みつつある印象があります。
クック氏の退任はまだ早いようにも思えますが、ここ数年は断続的に退任報道が出てきており、トップ交代の可能性を完全に否定することは難しい状況です。来年はクック氏がCEOに就任してから15年という節目の年でもあります。
果たして、株価を史上最高値へ押し上げた“絶頂期”での退任となるのでしょうか。




















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