9月14日、NTTドコモがオンラインで「ドコモ口座」の不正利用に関する記者会見をオンラインで実施した。ドコモ口座の不正利用に関する記者会見は10日以来2回目となる。
会見では現在の被害状況が説明された。なお、不正利用はドコモの回線およびドコモ口座の利用に関わらず被害が発生している。
サービスを停止するほど被害は拡大していない
ドコモの発表資料によると銀行からの申告ベースで14日0時時点の被害件数は120件、銀行数は11行、被害総額は2,542万円となった。なお、被害申告に対するチャージ件数は新規口座の登録を停止した9月10日以降は1件とのこと。
これまでにチャージを停止した銀行数は22行。銀行からの要請に基づいてチャージを停止した。なお、停止していない銀行については不正チャージの事実が確認されていないという。
今後の対策としてドコモ回線を契約していないユーザーに対して口座登録時の身分証の提出による本人確認とSMS認証の導入(既に発表済み)に加えて銀行口座を登録済みのユーザーにも改めて本人確認を実施し、各銀行と連携して疑わしいチャージ履歴が検出された口座についての個別対応を実施すると発表した。
質疑応答
被害者はドコモ回線を持っていない人だけか
被害者がドコモの回線契約を持っていたかどうかは確認が取れていない
今後も被害は増えるのか
過去に起きていたものについては今後も増える可能性がある
現在進行系で不正利用は起きているのか
被害規模は銀行からの申告に基づいたもので過去に起きた不正利用が増えている状態。口座の新規登録停止後は1件を除いて不正利用は増えていないという認識
口座登録の停止後に発生した1件の不正利用はどのように発生したのか
口座の登録停止前に銀行口座が登録されてその後チャージ(不正利用)された。チャージ機能を停止したため同様の被害は多くならないと見ている
ドコモ口座のサービス停止は考えていないのか
サービスの停止は考えていない。ドコモの回線利用者を中心に正常な状態で使っている人がいるため。被害が拡大していくのであれば検討が必要だが、現時点ではそこまで拡大していない
不正チャージされた残高はどのように使われたのか。ドコモ口座内にあるのか
基本的に現金で引き出すことはできない(残高を他のドコモ口座に送金した後の銀行口座への出金による現金化は可能)。タバコなどを購入したり高額な家電を購入して転売する傾向を確認している。不正チャージによる残高がドコモ口座内にあるかは確認できていない
銀行側にも本人確認の不備があったのでは?銀行側に改善要請は出しているのか
セキュリティの強度を高めるために要請をした。そのなかでチャージを停止した銀行もある
具体的な銀行への要請内容は
認証要素を増やすなど伝えたが正式な要請ではない。再開にあたってセキュリティ強度を上げていくための協議を行っている。方法論については各校の判断。さまざまな検討をしている段階。サービス再開の時にどういった認証の手段を取るのか利用者に周知してもらいたい
被害が120件あるなかで最も古い不正利用はいつ発生したのか
2019年10月
疑わしいアカウントを停止しているとのことだが件数は
規模がわかることでどの程度の対策を施しているのかがわかってしまうためノーコメント
ドコモおよびドコモ口座の利用者でなくても被害が発生
ドコモ口座の不正利用は被害者になりすましてドコモ口座を開設し、不正に入手した被害者の名前や口座番号、4桁の暗証番号、生年月日など使ってネットの口座振替サービスを利用して他人の口座からドコモ口座にチャージするというもの。ドコモの契約やドコモ口座の利用に関わらず被害者が出ている。
以下のドコモ口座に対応する金融機関を利用している人は口座の取引履歴を確認して不正利用がないか確認が必要だ。
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- ゆうちょ銀行
- イオン銀行
- 伊予銀行
- 池田泉州銀行
- 愛媛銀行
- 大分銀行
- 大垣共立銀行
- 紀陽銀行
- 京都銀行
- 滋賀銀行
- 静岡銀行
- 七十七銀行
- 十六銀行
- スルガ銀行
- 仙台銀行
- ソニー銀行
- 但馬銀行
- 第三銀行
- 千葉銀行
- 千葉興業銀行
- 中国銀行
- 東邦銀行
- 鳥取銀行
- 南都銀行
- 西日本シティ銀行
- 八十二銀行
- 肥後銀行
- 百十四銀行
- 広島銀行
- 福岡銀行
- 北洋銀行
- みちのく銀行
- 琉球銀行
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