iPhoneを注文したら段ボールの中身が粘土だったという話は定期的に耳しますが、大体は悪質なサードパーティから注文した時にこういったことが起こります。
しかし、今回はAppleの公式サイトでiPhone 15 Pro Maxを直接注文したにも関わらず、偽物のAndroidスマートフォンが届いたと報告されています。
theEdmardさんの報告によると、イギリスのApple公式サイトでiPhone 15 Pro Maxを注文し、Appleから配達確認メールなどを受信。配送会社のDynamic Parcel Distribution(DPD)から配送の追跡詳細を受け取っていたそうです。
疑いようのない状態で届いた箱を開けてiPhone 15 Pro Maxを取り出したところ、画面に保護フィルムが貼られていたことで初めて異変に気づいたとのこと。Androidスマートフォンの一部モデルやメーカーは保護フィルムを貼ることがありますが、AppleがiPhoneに保護フィルムを貼って出荷することはありません。
本体の電源を入れてみると、明らかに有機ELでないことに気づいた伝えています。有機ELは黒い画素が点灯しないため真っ黒に見えますが、一般的な液晶はすべての画素をバックライトで照らす仕組み上どうしても真っ黒には見えず、コントラストにも大きな違いあるなど、有機ELと液晶を見分けることはそんなに難しいことではありません。
また、本物のiPhone 15 Pro Maxはディスプレイ周りの黒いフチ(ベゼル)が同じ幅に統一されていて、幅が極薄であるなど見た目が洗練されていますが、届いた偽物は“アゴ”と表現される画面下部のベゼルのみ幅が太い仕様になっています。
電源を入れたあとデータを移行することなくセットアップをすべてスキップしたにも関わらず、FacebookやYouTube、TikTokといったアプリがすでにインストールされていたり、UIもめちゃくちゃでカメラアプリはスライドショーのようで、画面上のボタンなどを操作しようとすると即クラッシュするなど不具合だらけ。
セットアップをすべてスキップしたことで幸いにもApple IDにログインすることはなかったものの、もしログインしていれば個人情報が盗まれていた可能性もあります。報告者は同じように偽物のスマートフォンを手にして、正規品だと疑うことなくApple ID、Facebookのアカウント、Googleのアカウントにログインしている人がいる可能性を懸念しているとレポートしています。
不思議なのはなぜこういった問題が起きたかです。
配送状況はApple公式サイトから追跡可能で、配送箱に記載された追跡番号も一致していたとのこと。
配送箱の中身を入れ替えたことも予想されますが、配送箱は密閉されていて封が切られた跡はなかったとしています。注文したサイトや配送状況を確認したサイトが実はフィッシングサイトだった可能性はありますが、Appleに問い合わせたところ注文番号はシステム上登録されていたことが確認できたと報告しています。
なお、TikTokでも同様の件が報告されており、動画を見たtheEdmardさんはまさにこれが届いたと反応。動画の投稿主には「絶対、Apple公式サイトで買ってないだろ」といったコメントも寄せられていますが、注文したことを示す動画も投稿されています。
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