Appleが日本時間6月11日午前2時から開催するWWDC2024の基調講演では、iOS 18を含む次期OSの新機能が発表されます。
これまでの噂によれば、iOS 18には多くのAI機能が追加されますが、iPhone 15とiPhone 15 Plusでは、一部機能しか利用できないかもしれません。
多くのオンデバイスAI機能はiPhone 15で利用できず?
Mark Gurmanの報告によると、AppleはGoogleやSamsungと同じようにオンデバイスAIとクラウドAIを提供するそうです。
クラウドAIがオンデバイスAIよりも遥かに優れた高性能AIモデルを使ってデータを処理するのに対して、オンデバイスAIは機能が制限される代わりにAIが処理するデータを外部に出すことなく利用できます。
例えば、Google Pixelでは、オンデバイスAIによってボイスレコーダーアプリで記録した音声をリアルタイムで書き起こしたり、SamsungのGalaxy AIでは、対面の会話をオンデバイスAIによってリアルタイムで通訳します。
#GalaxyS24 オンデバイスAIのリアルタイム通訳
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) April 3, 2024
通訳のスピードも速くて、えーっとみたいなのもちゃんと認識してる。周りがうるさいと間違って音拾ってしまうことも pic.twitter.com/fX3FygcoOq
一方で、Google Pixelの編集マジックでは、クラウドAIによって写真内の被写体を拡大・縮小したり、もっと目立たせたい場所に移動したり、被写体を消して消したところ生成AIによって自然に埋めることも可能です。
Appleも同じように使用するデータに応じてオンデバイスAIとクラウドAIを使い分けることになるでしょう。
これまでのAppleが利用者のプライバシー保護を第一優先にしてきたことを考えると、他社に比べてオンデバイスAIがより重要な役割を持つことになるかもしれません。
しかし、Mark Gurmanによれば、オンデバイスAIの多くの機能は現時点で最も性能の高いA17 Proチップを搭載したiPhone 15 ProおよびiPhone 15 Plusでしか利用できないそうです。
A17 Proチップは、iPhone 15およびiPhone 15 Plusに搭載されるA16 Bionicに比べて、機械学習の処理を担当するニューラルエンジンが最大2倍も高速化されているほか、メモリ容量は2GB多い8GBを備えています。
高性能なAIモデルをオンデバイスAIで動作させるにあたってメモリは最も重要なスペックの1つで、今年秋に発売されるiPhone 16シリーズでは、全機種のメモリ容量が8GBに統一されるとも報じられています。
気になる新しいAI機能ですが、SiriがApple独自の大規模言語モデルを搭載することで、特定のドキュメントを開いたり、メモを別のフォルダに移動したり、メールの削除、記事の要約、リンクをメールで送信といったことが可能になるとのこと。デバイス上で行動分析を行い、自動的にSiriの機能も有効化するそうです。
詐欺電話を検知して警告したり、動画をすべて見ることなく内容を聞けば教えてくれるといった、Googleが今年5月に発表したGeminiおよびGemini Nanoの機能に比べるとかなり見劣りするものです。
また、9月のリリース時点では導入されず、2025年に配信予定のアップデートで追加されるとレポートされています。
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