発売からまだ1週間も経っていないなかでiPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Maxユーザーから発熱問題が報告されています。
USB-Cケーブルで急速充電中や負荷の高いゲームアプリのプレイ中、インスタのリールをチェックしている時など報告例はさまざま。ゲームプレイ中においては、発熱を抑えるために性能を落とすーいわゆるサーマルスロットリングも報告されています。
問題の原因は初となる3nmプロセス製造のA17 Proチップにあるのではないかとされていましたが、アナリストのMing-Chi Kuoは軽量化に伴う冷却システムの妥協にあると報告しています。
発熱問題の改善には性能ダウンアップデートが必要か
Kuoは自身の調査をもとにiPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Maxの発熱問題は、3nmプロセスのチップとは無関係としながら放熱面積の減少と放熱効率の悪いチタンフレームが影響を与えたとレポートしています。
これらは軽量化を実現するためのもので、AppleはProシリーズ最軽量を実現するために放熱システムを妥協したことになります。
KuoはAppleが問題を解決するためにアップデートを提供すると予想しているものの、プロセッサの性能を下げない限りは改善は限定的になるとしています。
Apple史上最大のGPUの再設計が行われ、ハードウェアによるレイトレーシングも備えたA17 Proでは、バイオハザードやデスストランディング、アサシンクリードといったこれまでの専用コンソールやPC向けのゲームタイトルまで動作するとアピールされていますが、異常な発熱を伴う場合はゲーム体験は優れたものにはならないでしょう。また、発熱問題を改善するためにプロセッサの性能を下げるとしてもどれほど下げるべきか調整は難しくなります。
ちなみに、最初の使用から24時間経過後(最適化を考慮したもの)に発熱問題を感じたことがあるかを9to5Macが調査した結果、現時点では45%が「なし」、25%が「通常使用で確認」、17%が「充電中に確認」、10%が「ゲームのような高負荷で確認」と答えています。