ワイヤレス充電の国際標準規格を策定および普及を目的にした業界団体ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)が、次世代のワイヤレス充電規格「Qi2」対応製品がまもなく登場することを予告しています。
Qi2はマグネットを活用したワイヤレス充電の次世代規格。磁力によって正しい位置で充電できるほか、位置ズレを回避することで電力効率を最大化して高速充電を可能に。浮遊型スタンド充電器やワイヤレスモバイルバッテリーなど、これまでのワイヤレス充電では不可能なだったアクセサリも実現できます。
第1弾製品がホリデーシーズンに登場
これまでにBelkin、Mophie、Anker、Airchargerの4社がQi2製品を発表していますが、販売前に認証を取得する必要があります。
WPCによると現在100以上のデバイスが認証試験または試験待ちの状態で、認証を受けた第1弾の製品はホリデーシーズン(2024年1月初旬まで)に間に合うように発売されます。
Qi2は「MPP」と「強化されたEPP」で構成されます。
MPPはAppleのマグネットワイヤレス充電規格「MagSafe」をベースにした充電器およびアクセサリでQi2のロゴが付与されます。一方、強化されたEPPはマグネットが付与されないものの、Qi2規格に準拠した製品で既存のQiロゴが付与されます。
つまり、製品を購入する際はQiのロゴによってマグネットに対応しているか、対応していないかをカンタンに見分けることができます。複数の充電パッドを搭載している製品についてはパッドごとに見分けることができるはずです。
Qi2メリットと対応機種は?
もちろんQi2を利用するには充電器だけでなく、スマートフォン等もQi2に対応している必要があります。
現在のところQi2に対応しているのはiPhone 15/iPhone 15 Plus/iPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxの4機種のみ。
iPhone 15をワイヤレス充電器でチャージする場合、最大7.5W出力でゆっくり充電されますが、Qi2対応の製品であれば、MagSafeと同じ最大15W出力で高速充電が可能です。
また、Apple独自規格のMagSafeに準拠した製品は高額ですが、標準規格のQi2対応製品はもっと手ごろに購入できるはずです。
Qi2に対応したAndroidでも同じように最大15W出力で充電が可能です。
Androidでは機種によって対応する充電出力に違いがあり、すでに15W出力に対応している製品もありますが、Pixel 8シリーズ(Qi2非対応)は12W出力に留まっています。もしPixel 9がQi2に対応するのであれば、15W出力で充電できるはずです。
なお、今のところAndroidでQi2に対応している製品はありません。年明け発表が噂されているGalaxy S24シリーズが対応するか注目です。
高速化以外にも1つのワイヤレス充電器でiPhoneとAndroidの両方を最大15W出力かつマグネットを活用した充電が可能になるほか、Android向けのアクセサリとしてマグネットを活用したスマホリングやモバイルバッテリーなどの登場が予想されます。
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