2026/08/13 10:03

ワイド折りたたみスマホが注目されるいま、Googleに聞いた。「ユーザーはProレベルを求め、妥協したくない」

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Y.Sakakura

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折りたたみスマホが、これまでにない注目を集めています。

きっかけはワイドタイプの折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold8」の発売です。さらに、Appleが来月同じタイプの折りたたみスマホを発売するとの噂も相まって大きく盛り上がっています。

そんななかで改めて注目されているのが、日本でいち早くワイドタイプの折りたたみスマホを投入したGoogleの存在です。

Galaxy Z Fold8の成功によって、Googleが初代Pixel Foldで選んだ方向性も再評価され始めています。

そこで、なぜGoogleはワイドタイプを1台でやめたのか。そして、再びこの形状が注目されている今、Googleはどのように見ているのか。

国内で行われた発表会でGoogle Pixel プロダクト マネジメント シニアディレクターのピーター・プルナスキー氏に聞きました。

ワイド折りたたみの先駆者だったGoogle

これまでSamsungは、Galaxy Z Foldシリーズで縦長のフォームファクターを採用してきました。

しかし、折りたたみスマホが普及フェーズに入ると見込むなかで、より幅広いユーザーに届ける必要があると判断。そこで、動画やゲームなどのエンタメを楽しみやすいワイドタイプを新たに投入しました。

本体を開くと、余白の少ない高い没入感で動画や電子書籍を楽しめるほか、コンパクトになったことで軽量化され、長時間のコンテンツも見やすくなっています。

結果としてGalaxy Z Fold8を含むシリーズは韓国で過去最高の予約数を記録。シリーズ全体の予約数でも約半数をGalaxy Z Fold8が占めるなど、好調なスタートを切りました。

ただし、ワイドタイプの折りたたみスマホをSamsungより先に投入していたメーカーがあります。

世界ではOPPOが先駆者でしたが、当時は日本で発売されませんでした。日本市場でいち早くワイドタイプを展開したのはGoogleです。

Googleは2023年に発売した初代Pixel Foldで、横に広い独特のフォームファクターを採用しました。しかし、その形状は1世代限りとなり、それ以降は現在まで続く縦長のデザインへと移行しています。

奇しくも、Googleが離れたワイドタイプをSamsungが採用し、現在大きな注目を集めていることになります。

折りたたみユーザーはProレベルを求めている

ワイドタイプを採用したGalaxy Z Fold8が好調なスタートを切ったことで、「初代Pixel Foldのワイドタイプを続けていれば、今ごろ評価されていたのはGoogleだったのではないか」という見方もあります。

そこで筆者は、初代Pixel Foldに対して当時どのような評価が寄せられていたのか。なぜワイドタイプを1世代でやめ、現在の形状へ移行したのか。そして、再びワイドタイプが注目されている今、その流れをGoogle自身はどう見ているのかを尋ねました。

ピーター・プルナスキー氏
ピーター・プルナスキー氏

ピーター・プルナスキー氏の回答を要約すると、現在のPixel Foldシリーズの方向性に大きな手応えを感じており、強い自信を持っているというものでした。

折りたたみスマホの開発を続けるなかで分かってきたのは、ユーザーがFoldにもProモデルが備えるすべての機能を求めていることだといいます。

特に高価格な製品だけに、機能を妥協したり、トレードオフを受け入れたりすることは望んでいないと説明しました。

具体的には、3つのモジュールで構成されるProレベルのカメラ、電池持ちを心配せず1日を過ごせるバッテリー、熱による制限を感じさせないパフォーマンスなどを挙げています。

普段は一般的なスマートフォンと同じように使いながら、ProレベルのカメラやIP68を備え、必要になったときには本体を開いて大画面を利用できる。そうした体験を高く評価しました。

AIの進化でスマホの形も変わるかもしれない

ワイドタイプを含め、新たなフォームファクターについて現時点で発表できることはないとした一方で、Googleではさまざまな可能性について日々多くの時間を費やして検討していると説明しました。

特に大きな関心を寄せているのが、AIの進化によって今後どのような可能性が生まれるのかという点です。

AIは単純なチャットボットから、ユーザーのために実際に何かを実行する存在へと進化しつつあります。

そうなれば、人とスマートフォンとの関わり方やコミュニケーションのあり方そのものが根本から変わり、それに伴ってデバイスのフォームファクターも変化していく可能性があるとしています。

将来的なフォームファクターについて含みを持たせながらも、現時点ではPixel 11 Pro Foldに強い自信を持っており、引き続きこの製品に注力していく姿勢を示して回答を締めくくりました。

折りたたみボディは約10%軽く、1mm薄型に。耐久性は3倍に向上した
折りたたみボディは約10%軽く、1mm薄型に。耐久性は3倍に向上した

ワイドタイプから縦長のフォームファクターへ移行した理由に対する回答は得られませんでした。想像するに、当時はワイドタイプの大画面を十分に活かせるアプリ側の準備が追いついていなかった可能性があります。

当時はXやInstagramなど、あらゆるアプリが大画面に対応していませんでした。Instagramに関しては、iPadでも左右に大きな黒い余白ができるほどでiPadアプリが登場したのは昨年の9月でした。

ただ、そう考えると今度は「では、なぜGoogleは初代Pixel Foldでワイドタイプを選んだのか」という疑問も残ります。

当時としてもワイドタイプはめずらしい形状でした。それでもGoogleが製品として世に出した以上、この形状に一定の正しさや可能性を見いだしていたはずです。

初代Pixel Foldは「Pro」を冠してはいなかったものの、価格はProモデル級でトリプルカメラも搭載していました。

なぜワイドタイプを選んだのか。そして、なぜ1世代だけでやめたのか。もしかすると、開発者に大画面への最適化を促す狙いもあったのかもしれません。

一方で、今回の回答からは、Googleが現在のフォームファクターに強い自信を持ちながらも、将来の形を固定して考えているわけではないことも伝わってきました。AIの進化によってスマートフォンとの関わり方そのものが変われば、それに合わせてデバイスの形も変わる可能性があります。

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