日本時間6月8日午前2時からAppleが主催する開発者向けのオンラインイベント「WWDC 2021」が開催されます。
世界中が注目する基調講演ではiOS 15・iPadOS 15・macOS 12・watchOS 8・tvOS 15といった次期OSが先行発表される見込み。その基調講演の模様はウェブで配信されます。
この記事ではWWDC 2021で発表される製品や基調講演を見る方法をまとめています。
目次
- WWDC2021の基調講演はいつから?
- WWDC 2021を見る方法
- WWDC2021の発表予想
WWDC2021の基調講演はいつから?
WWDC 2021は日本時間6月8日から12日まで開催され、開発者向けの技術解説セッションが200以上用意されています。最も注目が集まる初日の“WWDC21 Apple Keynote”の開催時間は午前2時から午前4時まで。
基調講演の模様は本社Apple ParkからApple公式サイトやApple Developerアプリケーション/ウェブサイト、Apple TVアプリ、YouTubeで配信される予定。配信終了後はアーカイブが公開されます。
昨年のWWDCやこれまでのスペシャルイベント同様、新型コロナウイルス感染拡大を考慮してメディアや記者を集めてライブ配信するのではなく事前収録した映像を流すものと思われます。
WWDC 2021 | |
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開催日時 | 2021年6月8日(火)〜2021年6月12日(土) |
参加費 | 無料 |
内容 | グローバルなAppleの開発者コミュニティを一堂に集めて開発者が活用しているテクノロジー、ツール、フレームワークに関する新しい洞察を提供。開発者にとって、互いに関係を築いたり、革新的で、このプラットフォームだけ開発可能なアプリケーションやゲームの構築についてAppleのエンジニアに直接ガイダンスを求めることができる機会 |
基調講演 | 2021年6月8日(火)午前2時から午前4時 |
WWDC21は、今年後半にすべてのAppleプラットフォームで登場するエキサイティングな新しいアップデートの発表からスタートします。 | |
Introducing Spatial Audio | 2021年6月8日(火)午前4時 | 6月開始と案内されている映画館のような3Dサウンドが楽しめる空間オーディオのApple Music対応。開始時時期など詳細が発表されるはずです。 |
Platforms State of the Union | 日本時間6月8日(火)午前6時 |
Appleの開発者がさらに優れたアプリケーションを生み出すのに役立つ、新しいツール、テクノロジー、Appleプラットフォーム全体にわたる進化について深く掘り下げます。Platforms State of the Unionは、Apple DeveloperアプリケーションとApple Developerウェブサイトを通じて配信されます。 | |
Apple Design Awards | 2021年6月11日(金)午前6時 | 毎年、Apple Design AwardsはAppleの開発者のクリエイティブな芸術性、クラフトマンシップ、技術面の功績を讃えています。Apple Design AwardsはApple DeveloperアプリケーションとApple Developerウェブサイトを通じて配信されます。 |
Apple公式サイトで見る
WWDC 2021をApple公式サイトで視聴するには配信ページにアクセスすればOK。開始時刻が近づくと再生ボタンが表示されて基調講演を視聴できるようになります。
Apple公式サイトの映像は日本語の字幕つきなので音声が英語でもイベントを楽しめます。日本語の字幕を表示するにはiPhoneの画面をタップして字幕アイコンをタップ後、日本語を選択するだけ。
ピクチャ・イン・ピクチャを使えば小窓でWWDC2021の映像を流しながらTwitterに投稿もできるので便利です。ピクチャ・イン・ピクチャの使い方はこちらの記事で詳しく解説しています。
推奨される視聴環境はiOS 12以降にアップデートしたiPhone/iPad/iPod touchのSafari、macOS Mojave 10.14以降にアップデートしたMacのSafari、Windows 10のMicrosoft Edgeとなるでしょう。ChromeやFirefoxなど他のプラットフォームでも視聴可能です(MSE, H.264, AACが必要)
Apple TVで見る
Appleのストリーミングデバイス「Apple TV」を利用すれば、イベントの映像をテレビの大画面で楽しめます。
App Storeで公開されているAppleイベントアプリから視聴可能。イベントの開始時間が近づくとWWDC2021のサムネイルが出てくるのでリモコンで選択後、イベントを視聴しましょう。
- 1. Apple TVを起動
- 2. 「App Store」を選択
- 3. 「検索」をクリックして“Apple”で検索
- 4. 「Apple イベント」をダウンロードする
- 5. 開催時間が近づいたらホーム画面で「Apple イベント」を選択
- 6. 再生ボタンをクリックする
YouTubeで見る
YouTubeでもオンラインイベントの様子が配信されます。最も視聴者数が多くなるかもしれません。リマインダーを登録すれば配信直前に通知が届くため見逃すことなくオンラインイベントが楽しめます。
日本語字幕付きで楽しみたいのであればApple公式サイトまたはApple TV、Apple TVアプリで視聴するのがおすすめです。
WWDC2021の発表予想
WWDC2021は開発者向けのイベントなのでiOS、iPadOS、watchOS、macOS、tvOSといったソフトウェアの話題が中心になります。
秋の正式公開よりも前に開発者に対してアップデート内容を明かすことでスムーズに移行することが目的。
ただ、新製品が登場した前例もあって今年は14インチまたは16インチMacBook Proの発表が報じられています。
iOS 15
通知機能
通知音を鳴らす/鳴らさない設定をより細かく設定できる新機能が追加され、ロック画面やコントロールセンターから運転中、仕事中、就寝中またはカスタムされたカテゴリを選択することで細かい状態に合わせて通知が届くようです。
加えて画面上部に表示される通知バナーのデザインも変更される可能性があります。
メッセージ
メッセージでは、これまで運転中のみ利用できたメッセージの自動返信の拡大提供やiMessageのソーシャル・ネットワーク機能の強化などメッセージ機能も強化されるとのこと。
AppleはWWDC2021に合わせてハッシュフラッグを公開しています。イラストはメッセージアプリで利用できるいいねボタンで、メッセージアプリの大規模なアップデートを予告しているのかもしれません。
FacebookやWhatsApp、LINEといったメッセージ系の競合アプリに大きな影響を与えるかもしれません。
#WWDC21 のハッシュフラッグが有効に😲 メッセージアプリのいいねボタンかな
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) June 2, 2021
メッセージの自動返信機能が拡大提供されるって噂あったから関係性あるっぽいhttps://t.co/tPfcBfeoGU pic.twitter.com/ejLlszrOvt
プライバシー
新しいプライバシーオプションは、どのアプリが個人データを黙って収集しているかをユーザーにお知らせする機能です。現在も特殊なトラッカーを使ってユーザーの電話番号や位置情報などのデータを収集して共有するアプリが数千件確認されていますが、Appleは新しいプライバシーオプションでこれに対処するようです。
iOS 15ではサードパーティ製のアプリがどういった情報を収集しているのか確認できるコントロールパネルが追加されるとも報じられています。
フードトラッキング
ヘルスケアアプリにフードトラッキング機能が追加されるとの噂があります。
食べたものを記録することで栄養管理やカロリー管理をサードパーティのアプリ不要でiOS標準でできるかもしれません。ただ、食べたものを記録するのはかなり苦痛なので便利な入力サポートが必要になります。
食事を撮影するだけで食事を記録できて栄養とカロリーを管理できるのであればかなり便利なので期待したところです。
対応機種
iOS 15の対応機種はA10チップ以降になると報じられています。A9チップを搭載するiPhone 6s、iPhone 6s Plus、初代iPhone SE、第5世代のiPadは最新のOSにアップデートできない可能性が高いです。
- iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max
- iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max
- iPhone XS / XS Max
- iPhone X
- iPhone 8 / 8 Plus
- iPhone 7 / 7 Plus
- iPhone SE(第2世代)
- iPod touch(第7世代)
iPadOS 15
Bloombergのレポートによれば、iPadのホーム画面は2010年のiPad発売以来、最大のアップデートになるようです。
具体的なアップデートの1つとして、これまではホーム画面の一部にしか配置できなかったウィジェットがホーム画面の好きな位置に置けるようになるとのこと。
ホーム画面に配置できるウィジェットは昨年公開されたiOS 14で先行提供されたことで、iPhoneのホーム画面アレンジがトレンドになりましたが、今年はiPadで同じことが起きるかもしれません。
また、マルチタスクシステムが改良されてよりカンタンに複数アプリの同時操作が可能になるようです。
watchOS 8
Apple Watchはヘルストラッキング機能とインターフェースの改善が噂されています。
なお、App StoreからApple Watch向けの新しいアプリとして連絡先アプリとヒントアプリの痕跡が見つかっています。
homeOS
現在、AppleはiOS、iPadOS、watchOS、macOS、tvOSを開発していますがhomeOSが加わるようです。Appleが募集している求人情報から明らかになりました。
現時点でhomeOSの詳細は不明ですが、名前からしてホーム関連製品に特化したソフトウェアになることが予想されます。おそらくHomePod/HomePod miniに提供されるでしょう。
ただし、HomePodシリーズのOSがiOSベースからtvOSベースに昨年移行したことが明らかになっているため、OSの追加ではなくtvOSの名称をhomeOSに変更する可能性が高いと思われます。
Appleがスマートディスプレイを開発しているとの噂もあり、今後ホームデバイスに注力することを目的としたOSの名前変更は自然なことです。
14インチ/16インチ、新型MacBook Pro
Jon ProsserによるとAppleはWWDC 2021で14インチおよび16インチの新型MacBook Proの発表を計画しているようです。
iPhone 12シリーズに似た新デザインを採用し、MagSafeの復活、HDMI端子、SDカードリーダー、合計3つのThunderbolt/USB-Cの搭載、複数のカラーオプションのラインナップなど大幅な刷新になるとのこと。また、TouchBarが廃止されます。
チップセットは8つの高性能コアと2つの高効率コアで構成されるCPUと16コアまたは32コアのGPUを内蔵した新しいApple Silicon M1Xを搭載。メモリは最大64GB。Apple Silicon最大の特徴である電池持ちの大幅な改善が期待されています。
ただし、春にスペシャルイベントが開催された年のWWDCでは新製品が発表されない法則があるためWWDCでの発表を疑問視する見方もあります。
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