iPhone Air・iPhone 17シリーズは日本版もeSIMオンリーに!! 物理SIMカードを廃止。どんな影響がある?
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Appleが9月10日発表したiPhone 17シリーズはSIMカードトレイを廃止し、eSIMオンリーで出荷されます。これまで米国限定だった仕様が、ついに日本でも導入されることになります。
eSIMの登場から数年が経ち、国内キャリアの対応も進んだことで、機種変更やSIMカードからの移行は以前よりもずっとスムーズになっています。
とはいえ、これまで当たり前だった「カードを差し替える」という習慣がなくなるのは大きな変化です。どういった影響があるのでしょうか。
物理SIMカード対応なし
イベント内では、iPhone AirのところでeSIMオンリーが発表されたことで、ほかのモデルは従来どおりと思っていた人も多いかもしれません。
しかし、iPhone 17シリーズの発表後に公開された製品および購入ページでは、iPhone 17 Pro Maxを除いて(Appleの比較ページではiPhone 17 Pro MaxもeSIMのみ対応と書かれていたことを受けて情報を修正しました。)eSIMのみに対応すると案内されています。



eSIMとは?メリットはなに?
eSIMの「e」は、Embedded(埋め込み)の略称です。
物理SIMカードを差し込む代わりに、端末に内蔵された電子SIMを利用します。
最大のメリットは、SIMカードの到着を待つことなく、本人確認や審査などの手続きが終われば、すぐに使えることです。
新規契約やMNP、SIMの再発行もオンラインで完結でき、海外旅行の際もアプリから回線を契約すれば即時利用できます。
わざわざ待ち時間の長い携帯ショップに足を運ぶ必要もありません。
また、カードの抜き差しが不要なため破損や紛失の心配がなく、複数のeSIMを端末に保存して状況に応じて切り替えることもできます。
例えば、メイン回線のほかに障害対策としてサブ回線を保存。海外旅行時にサブ回線と海外旅行用のeSIMを入れ替えることもできます。
eSIMのデメリット
便利な反面、SIMカードのように簡単に差し替えられないのが難点です。
再発行にはキャリアのオンライン手続きや店舗での申請が必要で、本人確認書類の提出や自撮りによる認証を求められることもあります。
筆者のように頻繁にeSIMを差し替える人にとってeSIMオンリーは不便なこともありますが、多くの人にとっては2〜3年に一度だけの作業で済むはずです。
iPhone同士なら簡単に転送可能
iOSには、SIMカードをeSIMに変換する機能や、利用中のeSIMを別のiPhoneへ転送できる機能が備わっています。
この機能を使うにはキャリア側の対応も必要ですが、日本の主要4キャリアはすべて対応済みなので安心です。
AndroidからiPhoneへ乗り換える場合
注意が必要なのは、AndroidからiPhoneに買い換えるケースです。
ベータ版の時点でiOS 26とAndroid 16にOS間でのeSIM転送機能が確認されていますが、正式にはまだ提供されていません。
そのため現状では、キャリアのサイトや店舗でeSIMへの変換手続きが必要になります。
iPhone 17シリーズをきっかけに、日本でもeSIMが本格的に普及していくかもしれません。便利さと同時に課題もあるeSIMオンリー、今後スマートフォンのスタンダードをどう変えていくのか注目されます。
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