「iPhone X」のディスプレイにはこれまでのiPhoneと異なる「Super Retina」と称する有機EL(OLED)が搭載されている。
一般的な有機ELは発色が良く、高精細、省電力で薄型といった特徴がある一方で、明るさや広色域、色の再現性といった弱点も存在するが、Super Retinaディスプレイではこういった弱点も解消された。しかし、「残像」や「焼き付き」といったこれまでの液晶では気にする必要がなかった問題は存在する。
Appleもサポートページにおいて“新しい映像・画像が表示されたあとでも前の画像がかすかに残って映るといった減少が起きる場合があり、極端な場合は同じ画像が長い時間表示され続ける”とアナウンスするなど焼き付きの存在を認めている。
「iPhone X」の残像や焼き付きといった事象を防ぐにはどうしたら良いのか、もし発生した場合の修理費用をまとめた。
「焼き付き」「残像」への対策方法
有機ELの仕組みは1つ1つの素子に電気を流すことで素子が発光し映像を表示するというもの。しかし、電気を流し続けると素子が劣化して色落ちが発生し、これが焼き付きや残像につながる。残像は一時的なものでディスプレイを消灯するなどして解消できるが、焼き付きが一度起こると修理しない限り直すことはできない。
That's some pretty wild OLED burn-in on the Pixel 2 XL after maybe 7 days of full-time use pic.twitter.com/EPJTs6D0Kg
— Alex Dobie (@alexdobie) 2017年10月22日
焼き付きや残像を防止するには素子の劣化を抑えることが重要でディスプレイの明るさを低くしたり、自動ロックの時間を短めに変更することで劣化を防ぐことが可能だ。
なお、「iPhone X」のSuper Retinaディスプレイは焼き付きを低減するという点で業界最高を目指した(実現したとは言ってない)とも案内していて、「iPhone X」の発売前にはiOS 11の解析結果から焼き付きを防止する機能が実装されているとも報じられていてもしかするとそこまで気にする必要はないのかもしれないが、こればかりは数年、数ヶ月に渡って利用しなければわからない。
ディスプレイの明るさを変更する
ディスプレイの明るさを低くするには設定から「画面表示と明るさ」に進んで“明るさ”のバーを左側にスライドする。
スリープまでの時間を変更する
自動ロックの時間を変更するには設定から「画面表示と明るさ」→「自動ロック」に進んで時間を変更する。
iPhone Xに「焼き付き」「残像」が発生した時の修理費用は?
もし、画面に焼き付きが発生した場合の修理費用も気になるところ。Appleに確認したところ保証期間内で画面割れや水濡れなどの他の損傷が確認されなければ無料で対応できると答えた。
ただし、保証期間外の場合は「焼き付き」の原因が画面のみと判断されると画面割れなどと同じ画面交換修理に該当し、修理費用は31,800円。その他の損傷も確認された場合は60,800円となるようだ。
高額な「iPhone X」だが、画面割れや背面ガラス割れ、そして焼き付きといったリスクがあるため、保証期間を2年に延長して修理費用を安くできる「Apple Care+」への加入はやはり必須。Apple Care+に加入するには22,800円が必要だが、1回でも有償修理を利用する場合はApple Care+に加入した方が安くなる。
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