送金・決済サービス「LINE Pay」が中小店舗向けに設置するオリジナルの決済デバイスを開発していることを明らかにした。
オリジナルの決済デバイスは、来店者がLINE Payで支払いできる加盟店舗であることがひと目でわかるほか、店舗側はPOSレジの改修・店舗用のスマートフォン・QRコードの貼りだしすべて不要で導入できる端末で2018年に申し込み受付を開始する。
将来的に非接触決済に対応?LINE Payオリジナル決済デバイスが登場
日本国内のキャッシュレス決済率は18.4%と非常に低く、決済率トップの韓国(89.1%)やアメリカに大きく離され、インドの半分にも満たない状況にある。日本政府は2025年までにキャッシュレス決済率を40%に引き上げる「キャッシュレス・ビジョン」を掲げ、キャッシュレス化を促進させる方針を示した。
LINE Payはキャッシュレス化が進まない原因のひとつとしてコストを理由にキャッシュレス化できなかった中小店舗の存在をあげ、導入がコスト0円で2021年7月31日まで決済手数料も0円で提供する少店舗向けのアプリを発表。そして、本日、POS改修費を負担することができない中小店舗向けのLINE Payオリジナル決済デバイスを発表した。
LINE Payのオリジナル決済デバイスは、店舗のスタッフがキーボードを使って商品の金額を入力すると、来店客側のディスプレイに決済額と決済額に応じたQRコードが表示される。来店客はディスプレイに表示されたQRコードをコードリーダーで読み取るだけでQRコード決済が完了する。
LINE独自の決済デバイスを開発中。LINEPay 専用の決済端末。LINEPay加入店が一目でわかるように。まずは日本と台湾から。POS改修不要、お店用スマホ不要、QR貼り出し不要。2018年内に事前申し込み開始#LINEPay pic.twitter.com/su98Ynk7rR
— 携帯総合研究所🍎mobilelaby.com🍏Yusuke Sakakura (@xeno_twit) 2018年7月30日
QRコードが表示されるディスプレイは2.4インチ/320×240ピクセル/TFT液晶。紙に印刷されたQRコードの読み取りは環境によってうまくいかないこともあるが、オリジナルデバイスはバックライトによってQRコードが照らされるため暗い店内でもスムーズに読み取りができそうだ。
NFCタグを内蔵しているため、NFC決済にも対応。ワンタッチで支払いができるが、まずはLINE PayのQRコード決済のみに対応する。なお、LINE Payは非接触決済の「QUICPay」との提携を発表しているため、将来的には同デバイスを利用してQUICPay決済が可能になるかもしれない。
NFCタグのほかにも3G通信に対応したSIMカードスロットやUSB Type Aポートを2つ、Serialポート、7,800mAhのバッテリーを充電するためのmicroUSBポートも搭載する。通信機能はWi-Fi、W-CDMA、Bluetoothに対応。3G通信とバッテリー搭載によって屋外での利用も想定しているようだ。なお、SIMカードの運用については未定とのこと。
LINE Payのオリジナル決済デバイスはスタンドアローンで動作するため、POSの改修や店舗用のスマートフォンは不要。店舗にQRコードを貼り出しておく必要もない。正式な提供時期は未定だが、2018年内に事前申し込みを開始し、まずは日本と台湾で先行展開する。デバイスはLINE Pay加盟店であることがひと目でわかるグリーンとホワイトの2色展開とのこと。
初期費用や加盟店手数料は協議中でマーケットの状況を考えてそう遠くないタイミングで発表するとした。
なお、LINE Payは2018年8月1日から2019年7月末までの1年間QRコードで決済すると、LINEポイントの還元率を3%アップするキャンペーンを実施するため、マイカラーのポイント還元と合わせれば最大5%のポイント還元が受けられる。
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