今日発売されたPixel 9シリーズ。Pixel 9 Pro / 9 Pro XLには、Pixel 9の12GBよりも大容量の16GBメモリが搭載されています。
Pixel 8 Proの12GBから4GB増量していますが、約3GBがAI用に割り当てられていることがわかりました。
アプリ用のメモリは1GBの増加に留まる
Android Authorityの報告によると、Pixel 9 Pro XLでは、16GBメモリのうち2.64GBがAI用(Gemini Nanoなどを含むAICore)に確保されているようです。
通常、メモリの残量が不足するとデータをストレージのスワップ領域に退避することがありますが、AI用に確保された約3GBのメモリについてはメモリ不足の影響を受けません。
また、AI用のメモリのため、Gemini Nanoを使用しているかどうかに関わらず、約3GBを使用しているような状態になります。
メモリの増加によって複雑なタスクもリアルタイムで処理できるなど、AIがよりスムーズに実行できるほか、特に会話形式でGeminiを利用できる「Gemini Live」にとって特に重要とGoogleが説明するように、高度なAIモデルの実行には大容量かつ高速な記憶装置が必要です。
OSのメモリ管理によってAIに関連するデータがストレージのスワップ領域に退避されてしまうと、AIの動作が著しく遅くなるためです。GoogleはいつてもスムーズにAI体験を提供できるようにAI専用のメモリを確保することを決めたものと思われます。
なお、AI専用のメモリはPixel 9 Pro XLに限らず、同日発売されたPixel 9やオンデバイスAIのGemini Nanoを初めて搭載したPixel 8 Proにも存在していますが、わずか0.26GBしか割り当てられていません。
大容量の専用メモリによってAIはその他アプリケーションの影響を受けづらく、例えば、ゲームプレイ中にGeminiを起動して攻略情報を聞くなど、ゲームとGeminiを行ったり来たりしても快適に動作するはずですが、AI専用のメモリが少ない場合は、動作がカクつくこともあるかもしれません。
現時点ではPixel 9とPixel 8 Proの12GBメモリでも十分なようですが、今後も急速な進化が予想されるAIが進化して必要とする容量が大きくなると動作に影響する可能性も考えられます。
問題は約3GBの割り当てを行っているにも関わらず、日本語ではGemini Nanoの多くの機能が使えないということです。日本語に対応するまで約3GBを無駄にしているため、早い段階での日本語対応を期待したいところです。
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