100万人以上のユーザーが愛用するAndroidアプリ/Chromeエクステンション「Pushbullet」が数日後にChromeウェブストアから姿を消すかもしれない。
Pushbulletはスマートフォンやタブレットの通知をPCで確認したり、SMSを送受信したり、ブラウザ上でコピーしたテキストやリンク、画像を異なるデバイス間や友だちへカンタンに共有できる便利なサービスだ。
Pushbulletの公式ブログによると、突然Googleから14日以内に変更しない場合、Chromeウェブストアからエクステンションを削除するとの警告を受け取ったという。
GoogleはPushbulletの開発者に対して修正に関するヒントは与えたものの、例によって具体的なことは伝えておらず開発者は対応に苦労しているようだ。
修正のヒントはデベロッパープログラムポリシーのユーザーデータプライバシー項目にあるユーザーに要求するアクセス権を減らすこと。
PushbulletはすべてのURLに対して要求していたデータアクセス権を限定し、現在開いているタブへのアクセス権限を削除(これに伴い重複したタブを開かない機能も削除)したものの、Googleは修正を却下したという。
これを受けてPushbulletはデータアクセス権を最小化し、クリップボードの読み書き権限を削除。なお、クリップボードの読み書き権限を削除することによって、月額会員向けに提供していたユニバーサルコピー&ペースト機能(コピーしたテキストを別のデバイスで共有できる機能)も利用できなくなる。現在は修正を加えたものをレビューに提出しており、結果待ちになっているようだ。
Just submitted an updated extension for another review! This attempt removes our optional clipboard permissions (which disables feature they are needed for sadly) and limits our localhost request to only the port we need. Fingers crossed we hit the mark this time!
— Pushbullet (@pushbullet) May 13, 2020
5月13日時点で残された期間はあと7日間。5月20日までに修正しなければPushbulletはChromeウェブストアから削除される。
UPDATE:2020/05/15 11:55Googleの承認を得て最新版となるバージョン357のPushbulletがChromeウェブストアで公開された。これによりPushbulletがウェブストアから削除されることはなくなったようだ。
ちなみに、現在PushbulletアプリはGoogle Playストアのみで公開されており、App Storeからダウンロードできなくなっているが、結果から言えば今回の件とは無関係。
主な原因はiOS 13で追加された「Appleでサインイン」の存在だ。PushbulletのようにFacebookなどサードパーティーのログイン連携を利用している場合は「Appleでサインイン」の実装が必須となる。先月のアップデートでLINEも「Appleでサインイン」に対応していた。
PushbulletはこういったAppleのポリシーが気に食わないこと、そもそもiOSであまり使われていないこと、Swiftや最新のiOSに合わせてアプリをアップデートすることが大変であること、iOSとは別のプラットフォームに注力するためApp Storeから削除した説明としている。
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