調査会社Sensor Towerが、2020年上半期のApp StoreとGoogle Playで公開されているアプリを対象にした調査結果を発表した。
今期は新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響が反映されたもので前年同期に比べて売上、ダウンロード数ともに大幅増加し、売上は5兆円超を記録している。
App Storeの売上はGoogle Playの約2倍に
Sensor Towerの調査は、App StoreとGoogle Playを対象に2020年上半期のダウンロード数と売上を推測および予測したもの。売上は有料アプリ、アプリ内課金、サブスクリプションを合わせた推定値となっている。
調査によるとApp StoreとGoogle Playの売上は日本円で約5兆3000億円となる501億ドルを記録した。前年同期の406億ドルから23.4%増と大幅に成長。成長率も前年の20%を上回っている。
ストア別の売上はGoogle Playが前年同期比21%増の173億ドル。App Storeが前年同期比24.7%増の328億ドルを記録し、Google Playの約2倍の売上となった。なお、売上にはアプリ内広告やAmazonアプリでの商品購入などコマースは含まれていない。
動画アプリが躍進。ビデオ会議「Zoom」は全体3位に
アプリ別の売上とダウンロード数も発表されている。
ゲームを除いたアプリで最大の売上を記録したのはマッチングアプリ「Tinder」でわずか6ヶ月で4億3300万ドル、日本円で約465億円を売り上げている。
トップ10にはYouTubeやTikTok、Tencent Video、Netflix、Disney+、iQIYI、BIGO LIVEといった多くの動画関連サービスがランクイン。日本でも馴染みのあるサービスとしてはLINEマンガが全体10位、LINEがApp StoreとGoogle Playで6位に入った。
ゲームを除いたアプリ別のダウンロード数では「TikTok」が全体、各ストアすべてでダウンロード数1位を獲得。前年比の約2倍となる6億2600万回ダウンロードを記録している。新型コロナウイルス感染拡大に伴うリモートワークで重要が急増したビデオ会議アプリ「Zoom」は全体3位にランクインした。
全体売上の7割超を占めるゲームアプリ
ゲームアプリの売上は前年同期比21.2%増の366億円を記録。全体売上の7割以上を占めている。Appleが新型iPhoneの発表イベントなどでゲームアプリにフォーカスする理由がよくわかる結果だ。
アプリ別ではバトルロイヤルゲーム「PUBG MOBILE」が全体売上1位を獲得。mixiの「モンスターストライク」が3位、根強い人気を誇る「ポケモンGO」も10位にランクイン。「PUBG MOBILE」はダウンロード数でも全体1位となっている。
アップデートを含まない全アプリの初回ダウンロード数は、前年同期26.1%増の715億回を記録。このうちApp Storeは183億回、Google Playは532億回を記録。いずれも前年同期比で20%超の増加となった。
このうちゲームアプリの初回ダウンロード数は、前年同期42.5%増の285億回の爆増となった。特にGoogle Playでは約1.5倍の増加を記録している。
新型コロナウイルスの影響
Sensor Towerは、アプリのダウンロード数が大幅に増えた理由について新型コロナウイルス感染拡大によって世界各地で実施されたロックダウンや外出自粛をあげている。
また、マッチングアプリ「Tinder」はゲームを除くアプリで最高の売上を記録したものの、前年同期比で約19%の減少を記録したが、売上減の理由の1つとして新型コロナウイルス感染拡大の影響をあげた。ロックダウンや外出自粛によってマッチング回数が減ったことは容易に想像できる。
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