今年のフラグシップスマートフォンに搭載されたSnapdragon 8 Gen 2は発熱問題と消費電力を改善したことで、とても高い評価を得た優秀なチップになりました。
一方で最上級のチップを使用せず、あえて1つ前の型落ちを選択してコストを抑える現象も目立ち始めています。Snapdragon 8+ Gen 1を搭載した「Nothing Phone (2)」や「motorola 40 razr ultraも」がそうです。
2024年はその傾向がさらに強まるかもしれません。次世代のSnapdragon 8 Gen 3を搭載するのはフラグシップのなかでもさらに上位のプレミアムモデルに限定される可能性があります。
Appleが先行して始めたチップの使い分け
Digital Chat Stationの報告によると、Qualcommの次世代チップセットSnapdragon 8 Gen 3は、従来のチップよりも高額のためにいくつかのスマホメーカーは負担を減らすために、同チップを搭載するモデルを限定するとしています。
例えば、Samsungは次期フラグシップモデルのGalaxy S24シリーズにおいて、Galaxy S24とGalaxy S24+にSnapdragon 8 Gen 2または8+ Gen2を搭載し、プレミアムモデルのGalaxy S24 Ultraだけに8 Gen 3を搭載するかもしれません。Samsungにおいては地域を限定してExynosチップを搭載する路線を復活させる可能性も考えられます。
MediaTekのDimensityシリーズを搭載するといった見方もありますが、チップメーカーの変更は挙動が大きく変わる可能性があるため、事前検証やテスト工数、アフターサポートが大幅に増える可能性があるため、そこまではやらないのではないしょうか。
フラグシップのなかでチップを使い分ける行為はAppleが先行して始めています。
2021年に発売されたiPhone 13シリーズでは、4機種すべてにA15チップが搭載されていますが、高額なProモデルにはGPUを強化したバージョンが搭載されています。翌年のiPhone 14シリーズでは、通常モデルにGPUを強化したA15チップを搭載し、Proモデルには新世代のA16チップを搭載しました。
来月発売するiPhone 15シリーズでも同様に、Proモデルに次世代のA17チップが搭載されるものの、通常モデルにはA16チップが搭載されるようです。
Androidもこれにならうことになります。Appleが先行して始めたおかげで嫌悪感も少ないはず。Nothing Phone (2)のように価格を大幅に抑えるのであれば、ユーザーからは歓迎されるはずです。
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