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Nothing Phone (2)レビュー:美しさに高い機能性を

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Yusuke Sakakura更新日:2023/07/16 12:21
Nothing Phone (2)レビュー:美しさに高い機能性を

イギリス・ロンドンを拠点にするNothing Technologyがガラスで覆ったスケルトンボディに収められた900を超えるLEDが強烈なインパクトをもたらす、これまでに見たことのない1台を市場に投入すると世界中から注目を集めて20万台以上の先行予約を獲得。

リソースの問題から販売地域は限られたものの、1年間の販売台数は80万台に到達しました。

初代モデルで大きな成功を収めたNothingは社員数を200人から450人に増員し、オフィスを世界7ヶ所に拡大。最近では9,600万ドルの資金調達が完了するなど、最も難しい業界で成功を収め、7月25日に同社として2台目となる「Nothing Phone (2)」を発売します。

Nothing Phone (2)
Nothing Phone (2)¥ 79,800~光と音が連動して通知するGlyphがさらに進化。タイマーやUber Eatsの配達状況と連動した新機能が追加。背面のガラスは緩やかなカーブを描くプレミアムな感触に。カメラも新しいセンサーと前作比で4000倍のカメラデータをキャプチャする新ISPで高画質化。6.7インチに大型化しLTPOに対応した最強のディスプレイを搭載しています。レビュー記事を読む

Nothing Phone (1)が成功した最大の要因はデザインです。

成熟しきったスマートフォン市場で新興企業に目を向けさせるにはインパクトが必要だという考えからスケルトンボディを採用したのでしょう。すでに書いたとおりNothingの狙いは当たりました。

Nothing Phone (1)
Nothing Phone (1)

そして、インパクトがあまりにも強かったことから多くの人は次も新鮮で斬新なデザインを求めています。

しかし、Phone (2)のデザインは大きく変わっていません。

背面のテクスチャーが立体的になり、構造がアップデートされたGlyphインターフェースも背景に溶け込むように配置されるなど、細かなアップデートによって手にとってPhone (1)と見比べると違いは明らかですが、説明されない限りは「なんか変わってるな」ぐらいに感じる人がほとんどでしょう。ついでに言っておくとディスプレイのパンチホールが真ん中に移動しました。

Nothingは見た目に大きな変化をもたらすのではなく、今回は機能性の向上に注力したように感じます。それを表す1つの大きな変化が背面のガラスです。

マイナーアップデートのスケルトンボディ
マイナーアップデートのスケルトンボディ

Phone (1)では、スケルトンボディにフラットなガラスパネルを採用していましたが、Phone (2)では、アルミニウムのフレームと交わるガラスのエッジ部をカーブさせ、フレームの厚みも薄くしたことで、より手にフィットするよう改善されています。

画面サイズは大型化して幅も厚さも増えていますが、Phone (1)と比べると明らかに持ちやすい。

メディア向けのプレブリーフィングに登壇したマーケティング部門責任者のアキス・イワンジェリディスによれば、カーブがかった新しい“ピローガラス”によって、指が触れる部分は1mmも薄くなり、人間工学的にも改善されているとのこと。

指が触れる部分が薄くなったことで、本体が指にかかりやすくなったということでしょう。正確に表現すれば、Phone (2)は持ちやすいというよりも明らかに握りやすい。

新たに採用されたピローガラス。フラットなディスプレイ側と比べると違いは明らか
新たに採用されたピローガラス。フラットなディスプレイ側と比べると違いは明らか

Phone (1)が世界中にインパクトを与えた理由であり、Nothing Phoneシリーズのコアとも言えるGlyphインターフェースの機能性も向上しました。

発色がクリアな白になったLEDは明るさの自動調整に対応。物理的に細かく分割されてライティングゾーンが12個から33個まで増えたことによって光がもたらす機能が拡充されています。

まずはGlyphタイマー。専用のタイマー画面で時間を選択して本体を裏に向けると、タイマーがスタートして右上のLEDがプログレスバーのような役割で時間の進捗を確認できます。

ほかにも、スリープ状態で音量を変更すると、光が伸びたり縮んだりして現在の音量レベルを確認することが可能に。サードパーティと連携することでUberの配車やUber Eatsのデリバリーの配達状況もGlyphで確認できます(レビュー時点ではUberのみ対応)

通知が読まれるか消されるまでGlyphを点灯し続ける「Essential通知」も追加されました。

Essential通知はLINEのメッセージや通話、TwitterのDMといったアプリと通知の種別ごとに割り当てることが可能。例えば、いらない通知はスルーして重要な通知だけ見逃したくない時に便利です。

Glyphを懐中電灯して使える新機能「Glyphライト」も追加されました。

指定したアプリの通知を確認するまでGlyphが点灯し続ける「Essential通知」
指定したアプリの通知を確認するまでGlyphが点灯し続ける「Essential通知」

前作では「背面がただ背面が光るだけ」という声も耳にしましたが、Phone (2)はそういった声に応えるデザインアップデートになっています。

と言っても大切なのは実際に役に立つかどうかです。

前作のレビューでも書いたようにスマホの画面を下に向ける行為は、あまりにも非効率的です。Glyphよりも常時表示ディスプレイをオンにして通知を確認した方が明らかに早く、タイマーもデリバリーの進捗もディスプレイの方がわかりやすい。

ただ、アキス・イワンジェリディスはGlyphインターフェースを導入したそもそもの理由についてディスプレイを確認しなくても何が起きているのかをわかるようにすることと説明しています。

ディスプレイを見て通知を確認し、スマホに触れるとYouTubeやTikTokなどを見て目の前にある本当にやらなければいけない事を放置してしまうことは誰にでもありますが、Glyphを使えばそういった寄り道を抑制できるということでしょう。

例えば、学生であれば勉強している時に、社会人であれば仕事をしている時にGlyphを使い、重要な通知だけに反応して、それ以外の通知はスルーするといったようにスマホからほどよく距離を取るためのツールとしては、もしかすると有効なのかもしれません。

機能美になったGlyphインターフェース
機能美になったGlyphインターフェース

Nothingが美しいのは背面だけではありません。前面のディスプレイには美しい4辺が同じ幅のベゼルが採用されています。昨年、Nothingが「Androidスマートフォンとして初めての試み」と言ったように、これはAndroidスマートフォンでは珍しいものです。

さらに、今作ではベゼルの幅が狭くなったことでデザイン性が向上。Phone (1)と比べるとその差はわずかですが、違いは明らかです。

見た目だけでなく最大値のピーク輝度が1,200ニトから1600ニトにアップ。猛暑をもたらす日差しの強烈な日でも画面をはっきりと視認できました。

新たにLTPOも導入しました。1秒間における画面の書き換え回数を表し、画面のなめらかな動作につながるリフレッシュレートの最小値が60Hzから1Hzになったことで待機時の省電力化に成功しています。

特に常時表示ディスプレイを愛用するユーザーにとっては嬉しいアップデートでしょう。

6.55インチから6.7インチに大型化したディスプレイ
6.55インチから6.7インチに大型化したディスプレイ

カメラは前作と同じ50MPのデュアルレンズ構成です。

広角はカメラセンサーが刷新され、チップセットがグレードアップされたことによって、Phone (1)に比べてキャプチャできるカメラデータ量が4000倍にまでアップしました。

実際にPhone (2)とPhone (1)で撮影した写真を比べてみましょう。

NP2NP1
広角レンズで比較。左:Phone (2)、右:Phone (1)
NP2NP1
2倍の超解像ズームで比較。左:Phone (2)、右:Phone (1)

同時に撮影した複数のフレームを合成して最適な露出(明るさ/暗さ)を生み出すHDRは、新しいAdvanced HDRによって取り扱うフレーム数が3枚から8枚に向上。上記の写真を見比べるとHDRの性能の違いがよくわかります。

2台のNothing Phoneには、どちらも望遠レンズがないためズーム撮影が不安ですが、Phone (2)は新たに2倍の超解像ズームに対応。見比べればわかるとおりディテールも色も何もかもPhone (2)が優れています。数年ほど飛び級でアップデートをしたような違いです。

AIベースで動く被写体を検出してブレを抑えるMotion Capture2.0を搭載。動き回る子どもやペットの撮影にも強くなっています。魚に対応しているかはわかりませんが、水の中を動き回る魚もブレ無く撮れました。

2倍の超解像ズーム撮影
2倍の超解像ズーム撮影 (フルサイズで表示)
魚も捉える?Motion Capture2.0
魚も捉える?Motion Capture2.0 (フルサイズで表示)
両サイドの影にノイズが出ている
両サイドの影にノイズが出ている (フルサイズで表示)
低照度での撮影になる中級クラスのカメラになる
低照度での撮影になる中級クラスのカメラになる (フルサイズで表示)
2倍の超解像ズームで撮影
2倍の超解像ズームで撮影 (フルサイズで表示)
暗所では夜間モードが効果的
暗所では夜間モードが効果的 (フルサイズで表示)
明るい場所ではより良く撮れる
明るい場所ではより良く撮れる (フルサイズで表示)

フロントカメラも新しいイメージセンサーに刷新されると共に16MPから32MPに高画素化されています。これだけの画素を扱う場合、ピクセルビニングをかけてより明るくノイズを低減することが一般的ですが、32MPそのままで出力されます。

ハードとソフト両面で進化した50MPデュアルカメラ
ハードとソフト両面で進化した50MPデュアルカメラ

ソフトウェアのパワーでカメラの画質を向上するコンピュテーショナルフォトグラフィを大きく進化させた要因はチップセットをミドルレンジ向けからハイエンド向けのSnapdragon 8+ Gen1にアップグレードしたことにあります。

ただし、Snapdragon 8 Gen1には発熱の問題があり、後継チップの8+ Gen1においても問題が改善されていないのではないかという早期段階の検証結果があったことからユーザーからは心配の声も聞かれます。

プレブリーフィングにて発熱に対する工夫について聞かれたアキス・イワンジェリディスは、特に工夫した内容について応えることはなく、発熱の問題は8+ Gen1で解消されていると説明。解消された要因としては製造メーカーがSamsungからTSMCに切り替わった事をあげていました。

また、型落ちのチップを選択した理由については「最新で優れたチップが提供できる価値と価格への反映を考えた時に正当化できるのかを考えた」「より最適な成熟した選択がSnapdragon 8+ Gen1だった」と、価格とコストでリーズナブルなものを選択したと答えています。

実際の使用感としても発熱はそれほど気になりませんでした。30°Cを超える環境にて長時間使い続けましたが、8 Gen1のような酷い発熱はなし。Nothing Phone (2)の最高画質4K60fpsの動画撮影を30分間連続で行うと、さすがに長時間持っていられないような熱を発したもののカメラが強制終了するようなこともありません。

ただ気になったのは、カメラで撮影しているときにシャッターボタンの反応が遅く、連続で撮影した時に写真が記録されていない現象が何度も発生したこと。発売までに最適化されることを期待します。

消費電力の改善とバッテリーの増量で電池持ちが改善
消費電力の改善とバッテリーの増量で電池持ちが改善

これまで紹介したLTPOや4nmプロセスのチップセットがもたらす消費電力の改善は電池持ちの向上に繋がりました。しかも大幅な改善です。

参考までにとある1日の使い方と電池の消費状況をレポートしましょう。

画面の明るさはオート設定で朝8時30分から使用を開始。電車で移動する際にGoogleマップで経路検索を行い、Instagramでスポット検索。11時30分までに写真を100枚以上撮り終えると電池の残量は70%まで低下していました。

30分間のアクセスポイント(テザリング)を利用したり、Google Keepを使って記事を書いたり、レビューの下書きをしたり、再びカメラを起動して写真を合計460枚撮影すると16時30分には残り10%になっていました。

画面オンの時間が6時間20分を計測するなど、かなりヘビーに使っていましたが使用時間は8時間超え。電池持ちはかなり優秀です。約1時間で0%からフル充電になる最大45Wの急速充電も素晴らしい。

初のメジャーアップデート「Nothing OS 2.0」
初のメジャーアップデート「Nothing OS 2.0」

最後にPhone (1)ユーザーにも影響のある初のメジャーアップデート「Noting OS 2.0」に触れておきましょう。

良いことと良くない事があります。まずは良いことから。

これまでのNothing OSは極めてピュアなAndroidに近いOSでしたが、2.0ではNothingの世界観がさらに強く主張されています。

新しいホーム画面では、必要がないのに無駄にアプリを起動して時間を消費してしまわないようにアプリのアイコンがデフォルトでモノクロ化されます。アイコンの色はダークモードに合わせてオンなら黒、オフなら白に変化します。

モノクロ化されたアイコンにはアプリ名も表示されないため、目的のアプリを探し出すのに苦労する人もきっと多いはず。急いでいる時は小さなストレスも生まれます。

ただし、設定からアプリ名の表示をオンにすることも、アイコンをカラーに変更することも可能。よく使うアプリのアイコンをすぐに見つけられるようにサイズを大きくすることでも可能です。

大幅に強化されたNothingウィジェットでは、便利なクイック設定パネルのボタンをホーム画面に置くこともできます。

これにより、ホーム画面からタップ一発でおやすみモードやダークモード、アクセスポイント、サイレントモードなどよく使う機能やお気に入りの機能をオン/オフ可能。さらに、ロック画面にウィジェットを置くこともできます。

発売時点でNothingウィジェットは9つ用意し、年内には25個まで増える予定です。

そしてビッグな6.7インチのディスプレイを片手で操作するのに役立つ片手モードにもようやく対応しました。

待望の片手モードにも対応した
待望の片手モードにも対応した

Nothingの世界感を表現するために欠かせないドット調の独自フォント。

メジャーアップデートに伴う日本語対応に期待していた人も多いと思いますが、OS 2.0でもロック画面やパスコードの入力画面、ウィジェットに表示される時間、設定画面のデバイス情報に表示されるOSバージョン、天気のアイコンでしか確認できません。

Nothingは、日本も含めた主要な市場に積極的にローカライゼーションしていく方針を示したものの、具体的なスケジュールはプロダクトチームに確認する必要があると回答しています。

前作同様におサイフケータイには対応していません。

これは販売スケジュールの関係でしょう。一般的には(iPhoneなどを除く)グローバルモデルから日本モデルが出るまでには数ヶ月空くことがほとんど。Nothingは熱いものは熱いうちに提供したいようです。

最近ではPayPayなどのコード決済がモバイルSuicaなど電子マネーの決済回数を超えたという調査結果があり、FeliCaを使うシーンは駅の改札を通る時ぐらい。また、Suicaに対応したPixel Watchなどのスマートウォッチで一部代替できることもあってFeliCaの必要性は以前ほど高くはありません。

とは言いつつもSuica定期券を利用している人、スマホでマイナンバーカードを利用したいと考えている人にとっては選びにくい機種でしょう。

eSIMにも対応していません。eSIMを利用している場合はSIMカードへの変更が必要になります。

Nothing Phone (2)

Nothing Phone (2)の価格は79,800円から。ビッグではないもののいくつものアップデートを重ねながら6,000円の値上げに留まったことは素晴らしいです。12+256GBも10,000円の値上げで99,800円ですが、最近の経済状況を考えると妥当な範囲の値上げです。

新たに109,800円で512GBの大容量モデルも用意されました。

価格から言えば、128GBが82,500円、256GBが97,900円のPixel 7がライバルになります。

デザインや世界観はNothing Phone (2)が圧勝。防水性能はIP68に対してIP54と完敗。Pixel 7は、おサイフケータイやデュアルeSIM、動画ポートレートも可能なカメラも搭載しています。

Nothingはそこで勝負しているわけではありません。ほかにはないスケルトンボディやGlyphインターフェース、Nothing OS 2.0がもたらす世界観が最大の魅力です。便利なスマートフォンは多く存在していますが、そういったスペックには惹かれず、他と違うものに魅力を感じるのであれば、Nothing Phone (2)を超える選択肢はないでしょう。

7月21日(金)0時からNothing公式サイトで予約開始です。

Nothing Phone (2)
Nothing Phone (2)¥ 79,800~光と音が連動して通知するGlyphがさらに進化。タイマーやUber Eatsの配達状況と連動した新機能が追加。背面のガラスは緩やかなカーブを描くプレミアムな感触に。カメラも新しいセンサーと前作比で4000倍のカメラデータをキャプチャする新ISPで高画質化。6.7インチに大型化しLTPOに対応した最強のディスプレイを搭載しています。レビュー記事を読む

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