モバイル向けのショートムービープラットフォーム「TikTok」が最大10分のロング動画に対応すると発表しました。
TikTokのサービス開始当初は15秒の超ショート動画のみ投稿できましたが、現在は60秒と3分の動画投稿も可能。今回のアップデートによって、投稿できる動画の長さが最大40倍になり、YouTubeやInstagramなど他の動画投稿サービスとの競争が激化しそうです。
料理やメイク動画、Vlogなど投稿しやすく
ショート動画に特化するTikTokでは、動画が3分以内で収まらない場合、クリエイターは動画を分割してパート1,2,3…と投稿し、各動画の終わりに動画に続きがあることをアナウンスしていますが、プロフィールページにアクセスして続きの動画を探す人は多くないでしょう。ほとんどの人が画面を下にスワイプして次の動画に移るはずです。
最大10分間のロング動画に対応することでクリエイター・ユーザーともに分割動画のストレスが解消され、クリエイターは料理動画やメイク動画、Vlogなど3分で収めるのが難しいコンテンツを積極的に投稿できそうです。運営するTikTokはアプリの使用時間を増やすことで、広告価値を高めて収益性を向上する狙いがあるものと思われます。
TikTokがロング動画を拡大する一方で、動画のトレンドはショート動画です。YouTubeが2020年に「YouTubeショート」を開始し、InstagramもSnapchatを模倣する形で「ストーリーズ」を登場させ、2020年には15~30秒の動画を投稿できる「リール」も追加しています。こういった動きにより、いち早くショート動画に目をつけたTikTokの優位性が小さくなったことも10分動画の提供に繋がっているのかもしれません。
動画の長さに大きな違いはないものの、YouTubeやInstagramはロング動画が並ぶフィードにショート動画を挿入したり、ショート動画専用のフィード/タブを用意して明確に区分けするのに対して、TikTokは動画の時間によって見せ方を変えることはしていません。次から次へと動画を“めくって”いけるUIはショート動画に特化したものですが、10分動画との相性はどうなるでしょうか。
なお、TechcrunchがTikTokに確認したところ10分動画の提供は今後数週間で世界中のユーザーが利用可能になるとのことです。
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