Googleがかねてから噂されていた広告を非表示にする機能、いわゆるアドブロッカーを2018年早期に導入すると発表した。導入されるのはGoogleが提供するChromeブラウザだ。
全画面広告、自動再生の動画広告、追尾広告などがブロックの対象に
Googleは、ウェブサイトに掲載される広告は有益かつ魅力的であるべきだが、実際には勝手に音楽を鳴らしたり、コンテンツが表示されるまでに時間がかかったり、邪魔で不快に感じる広告があまりにも多く、一部の人は広告に対して嫌悪感を抱き、有益なものまですべてブロックする可能性があるとしている。
そこでGoogleはインターネット広告の改善を目的とした団体「Better Ads Standards」に参加し、団体で定義された“迷惑な広告”を非表示にするアドブロッカーを2018年早期にも導入すると発表した。これによりChrome上で表示される迷惑な広告は表示されなくなる。
“迷惑な広告”の定義はすでにBetter Ads Standardsのウェブサイトで公表されている。PCにおいてはポップアップ広告、音楽を伴う自動再生型の動画広告、数秒間表示される全画面広告、画面の30%以上を占める追尾型の広告が例としてあがっている。
スマートフォン向けの広告においてはPC向けの倍となる8つもの例があがっている。ポップアップ広告、全画面広告、画面の30%を占める広告、フラッシュアニメ広告、音楽を伴う自動再生型の動画広告、カウントダウン付きの広告、スクロールを伴う全画面広告、画面の30%以上を占める追尾広告だ。
Google ChromeのブラウザシェアはPC/スマホともに50%超
特にカウントダウン付きの広告、追尾広告、音楽を伴う自動再生型の動画広告は大手メディアで導入しているところも多く、ユーザー、ウェブサイトの提供側、広告の提供側にとっても影響がありそうだ。Net Applicationsの調査によれば2017年5月のブラウザシェアはPC向けではGoogle Chromeが60%近く、スマートフォン向けでも約54%を占めている。なおさらウェブサイトの提供側はアドブロッカー導入に合わせて広告の掲載方法を見直さざるを得ない。
もちろん、これらの制限はGoogleが提供する「Googleアドセンス」も対象になる。当サイトでも一時的に導入している全画面広告も広告体験を向上するために制限される可能性がある。
コメントを残す