発表が長らく噂されていたスマートフォン向けの通信サービス「Project Fi」がついにグーグルから正式発表されました。
Project Fiの特徴:LTEとWi-Fiを仮想的に一体化
「Project Fi」の特徴は、グーグルがLTEとWi-Fiを仮想的に一体化させて通信回線として提供し、Wi-FiとLTEを区別することなく利用できるというもの。
LTEはSprintとT-mobileから回線を借り入れ、Wi-Fiは既存のWi-Fiスポットの中から高速なものを選別。電波強度や通信速度によって自動的にLTEとWi-Fiを切り替えるとのこと。
既存のWi-Fiスポットを利用するとのことで、気になるのはセキュリティ面ですが、Android 5.1の新機能として追加された「Google VPN」を利用することによって通信内容が暗号化され、安全に利用することができます。
端末上でWi-FiとLTEが切り替わるものは日本でもありますが、一時圏外になるなどあまり使い勝手はよくありませんでした。その点、グーグルの「Project Fi」は、シームレスに切り替えて提供されるなど、これまでにはなかった革新的な通信サービスとなるようです。
また、Wi-Fiによる通話中にWi-Fiが届かない圏外に移動した場合は自動でLTEに切り替わるとのこと。IP電話などでは、これが結構不便でしたが「Project Fi」ではその点便利に使えそうです。
Project Fiの料金:基本料金は20ドル、データ通信は10ドル〜
料金は、基本料が20ドルで、縛りはなし。基本料金には通話し放題の国内通話、無制限のSMS、Wi-Fiテザリング、120国以上での利用などが含まれるとのこと。さらに、複数のデバイスで1つの電話番号を共有することができ、音声通話やSMSの送受信が可能です。国際通話は1分毎に20セントとなります。
データ通信は1GBごとに10ドルの半従量制。使わなかった分は1ドル単位で返金され、料金から割引されるため無駄なく利用することができます。
日本国内ではデータ通信量が1GBで基本料を含んだ音声通話プランがMVNOの「DMM mobile」から1,260円で提供されているため、それと比較すると「Project Fi」の30ドル――約3,500円と高く感じますが、国内の音声通話が無制限であることやローミング料金なし、1つの電話番号を複数のデバイスで共有できるため、おトク感は「Project Fi」が圧倒的と言えます。
Project Fiの対応エリア、対応機種
「Project Fi」の対応エリアは、マップで確認することができ、アメリカやカナダ、メキシコ、プエルトリコで利用可能。今のところ日本や欧州では利用できません。
対応機種は噂どおり「Nexus 6」のみ。申し込みは招待制となっていますが、公式サイトからリクエストすることも可能です。
▼Project Fiの公式サイト
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