Apple StoreやApple公式サイトで来年まで購入できない状態になっている「AirPods Pro」
アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードが高く評価されているが、ワイヤレスイヤホンにおいて重要な音の遅延も大幅に改善されていることが明らかになった。
AirPods Proの遅延は第1世代の約半分に
AirPodsで発生する音の遅延について調査したStephen Coyleによれば、AirPodsをiPhoneやiPadで利用する場合、音に合わせて映像を遅らせて表示する機能(例外あり)のために動画視聴時は遅延が気にならないという。
そのため、AirPodsにおいてはユーザーの操作によって音が鳴る時のみ遅延が問題になるそうだ。例えば、キーボードで文字を入力した時に鳴るフィードバック音や映像に合わせて画面をタップして音が鳴るリズムゲーム(音ゲー)などが該当する。
これを踏まえてStephen Coyleは、AirPods ProなどのワイヤレスイヤホンとペアリングしたiPad Proを用意してApple Pencilで画面をタップした時に発生する音をガンマイクで記録。画面をタップした時間と音が鳴った時間の差を測ったところ以下のような結果になったそうだ。
iPad Proのスピーカーでは画面をタップしてから音が鳴るまでに0.069秒かかったのに対して、第1世代のAirPodsでは0.274秒と大きな遅延が発生している。
H1チップを搭載することで“ゲームでのレイテンシが最大30パーセント低減した”第2世代のAirPodsは0.178秒まで改善。さらに、AirPods Proは0.144秒で第1世代AirPodsに比べて遅延が半減した。なお、Beats Studio 3やソニーのWH-CH700Nといったヘッドフォンの遅延は第1世代と第2世代AirPodsの間に収まっている。
Stephen CoyleはAppleが大々的に宣伝するAirPodsにおける遅延の改善について懐疑的だったそうだが、今回の検証を通して大幅な改善が明らかになり驚きを示した。