スマホ1台と本人確認書類があれば、携帯回線を契約できるeSIMはとても便利ですが、eSIMを他の機種に移行しようとすると、途端に面倒なことになります。
SIMカードなら専用のピンかクリップを伸ばしたものを穴に入れるだけですが、eSIMは契約しているサービスのウェブサイトにアクセスして、メールアドレスとパスワードを入力してログインし、どこにあるかわからないeSIMの移行手続きページを探して…と、とても複雑で時間もかかります。
そこでGoogleやSamusungはeSIMの移行/転送ツールを用意していますが、残念ながら異なるメーカー間では動作しません。ただ、最新のレポートによれば、異なるメーカー間でも利用できるようです。
セットアップ時しか利用できない
Android PoliceがGalaxy S24 Ultraをセットアップしていると、近くに置いていたLG V60 ThinQにポップアップが表示され、QRコードをスキャンしてeSIMを移行/転送するオプションが提案されたとの読者からの報告を伝えています。
SamsungはOne UI 5.1でeSIM転送ツールを追加したものの、利用できるのはGalaxyデバイス間のみでした。ところが現在はGalaxyデバイス以外ともeSIMを移行/転送できるようです。
また、Mishaal RahmanはPixel 8 ProからGalaxy S24 Ultraに移行すること、そしてその逆も可能であることを報告しています。
GoogleもAndroid 14でeSIM転送ツールを追加しており、筆者もPixel 8 Proのセットアップ時にPixel 7 Proで利用していたpovo2.0のeSIMを転送するかどうかを聞かれました。
GoogleがeSIM転送ツールについて仕様を明かしていないため、詳しいことはわからないものの、このツールはGoogle Pixel間だけで機能すると見られていましたが、その枠が取っ払われたことでこれからはAndroidデバイス間でeSIMを移行/転送できるようです。
Androidデバイス間で動作するeSIMの移行/転送ツールがどのように提供されるのかはわかりません。OSアップデートが必要なのか、Google Play開発者サービスのアップデートだけでいいのか、近いうちにGoogleから案内があるでしょう。
なお、eSIMの移行/転送ツールは対応キャリアでしか動作しません。海外のキャリアではT-Mobileが対応しているようです。筆者がPixel 8 Proのセットアップ時に体験したpovo2.0のeSIMも対応しているかもしれません。
いずれにしてもこの機能はセットアップ時にしか動作しないため、普通の人なら利用するのは2〜3年に1回ほどです。個人的にはiPhoneのようにセットアップだけでなく、いつでも利用できるようにして欲しいところ。iPhoneとAndroid間のeSIM転送にも対応すれば完璧です。
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