ついにAndroid版Kindleアプリにて、電子書籍を購入する機能が廃止されました。2020年に予想したとおりです。
Amazonが公開したバージョン8.58のKindleアプリを起動すると「新しい本を購入することができなくなりました。この変更は、Google Playストアのポリシーに準拠するためのものです」とメッセージを表示し、Google Playのポリシー変更によって電子書籍の購入機能を廃止することをお知らせしています。
読みたい本のリストに追加後、ブラウザから購入を推奨
AmazonがAndroid版Kindleアプリから電子書籍の購入機能を削除した理由は「Google Playのお支払いに関するポリシー」の変更と明確化です。
Googleによれば、Google Playストアで公開しているデベロッパーのうち過去12ヶ月の間にデジタルコンテンツを販売した開発者は3%未満で、このうちの97%がGoogle Playの課金システムを利用しているものの、3%については課金システムを利用していませんでした。
「Google Playのお支払いに関するポリシー」では、Google Playで有料のアイテムやサービスを販売する場合、許可されている場合(第3項または第8項に該当する場合)を除いて、売上の30%を徴収されるGoogle Playの課金システムを使用する必要があります。
しかしながら、ポリシーを遵守せず見逃されていたアプリがわずかでもあったということです。
これを受けてGoogleは、2021年9月30日までにGoogle Playの課金システムを利用するよう変更の必要があるとアナウンスし、その後、デベロッパーからのフィードバックを受けて条件を満たした場合に限定して期限を6ヶ月(2022年3月31日まで)延長しました。
Netflixもポリシーを遵守していなかった代表格でポリシー変更の発表時はアプリからメンバーシップ登録を開始できましたが、現在は登録したメールアドレスにメンバーシップに加入するためのリンクが送られる形式に変更されています。
なお、ポリシーを遵守していない場合、アプリをアップデートすることができず、Android版Kindleアプリも3月9日を最後にアップデートが止まっている状態でしたが、Googleが2022年6月1日時点でポリシーを遵守していないアプリをGoogle Playから削除すると案内したことで、Android版Kindleアプリから電子書籍の購入機能が削除されました。
ユーザーからすれば、AmazonにはGoogle税を支払ってKindleアプリで電子書籍の販売を続けてほしいところですが、30%ものGoogle税を支払えば、これまでと同じ販売価格というわけにはいかないでしょう。冒頭で書いたとおり、これからはChromeなどのブラウザからKindleストアにアクセスする必要があります。