iOS 18.1が配信開始。Apple Intelligenceに対応 日本語でもiPhone版消しゴムマジックは利用可能

Yusuke Sakakura公開日：2024/10/29 0:10

日本時間10月28日、AppleがiOS 18.1の配信を開始しました。

iOS 18.1では、Apple Intelligenceの一部機能が追加されています。iOS 19がリリースされるまで（それ以降も）随時新機能が追加されますが、まずは第1弾の機能が追加されます。

Apple Intelligence：作文ツール

Apple Intelligenceの機能として「作文ツール」が追加されました。iOS 18.1で利用できる機能は以下のとおりです。

作文ツールを利用するには、テキストを選択したあと、ポップメニューから「作文ツール」を選択するだけです。

Apple Intelligence：さまたげ低減

Apple Intelligenceによる新しい集中モード「さまたげ低減」が追加されました。

Apple Intelligenceが通知の内容を理解して保育園や託児所へのお迎えに関するメッセージなど、急いで確認する必要がある通知のみを表示し、その他の通知をすべて非表示にする機能です。

利用方法は、ほかの集中モードと同じでコントロールセンターから利用できます。また、設定アプリから常に受信したいアプリや連絡先を指定することもできます。

Apple Intelligence：写真アプリ

Apple Intelligenceに対応した写真アプリに「クリーンアップ」機能が追加されました。

Google Pixelスマートフォンの「消しゴムマジック」と同様の機能で、写真から消したい不要なものを選択するとAIが被写体を背景を識別し、被写体のみを消して、消した跡にあるべきものをAIで生成して埋めることで自然に不要なものを消すことができます。

なお、クリーンアップ機能は、日本語でも利用できます。

また「夏に食べたすべてのデザートをポップな歌に合わせて」などと説明を入力するだけで、Apple Intelligenceが説明に最適な写真や動画を選択して、音楽に合わせて動画を作る新機能も利用できます。

さらに、自然な言葉による検索機能に対応することで、より写真を見つけやすくなりました。動画内の特定のシーンを見つけることもできるなど、検索機能がさらに強化されています。

Apple Intelligence：Siri

Apple Intelligenceで最もパワーアップする機能が音声アシスタントのSiriです。

iOS 18.1では、デザインが大幅に刷新され、iPhoneの画面端が光るようになりました。これまでのグラデーションがかった玉は表示されません。

新機能では、iPhoneを始めとするApple製品についてわからないことがあれば、Siriに聞くと答えを返してくれる機能に対応します。

Siriはさらに人間が話す自然な言葉も理解するようになり、例えば、言葉に詰まったり話している途中に内容を変更しても正確に理解することが可能に。文脈理解も向上しているため、さらにスムーズなやり取りが可能になりました。

最後にホームインジケータを2回連続でタップすると、音声入力とタイプ入力を素早く切り替えることができます。これまでは設定画面から切り替える必要がありました。

Apple Intelligence：メール

Apple Intelligenceによってパワーアップしたメールアプリでは、今日中に返信が必要な招待メッセージや午後に乗る飛行機のチェックインのリマインダーなど、緊急のメッセージを受信ボックスの上部に表示します。

また、長いメールの最初の数行をプレビューするできるだけでなく、要約も表示されるようになります。

Apple Intelligenceはメール内の質問も特定できるだけでなく、適切な回答の候補を提案することも可能です。候補をタップして、そのまま返信することもできます。

Apple Intelligence：音声の文字起こし

Apple Intelligenceが音声の文字起こしも可能にします。

文字起こしは、メモや電話アプリで録音ボタンを押すだけ。文字起こしの要約が生成されます。

Apple Intelligence：優先通知

Apple Intelligenceは、真っ先に見るべき通知を優先して表示する機能にも対応します。

優先通知はスタックの1番上に表示され、通知の内容は要約されているため、重要度や重要な内容をすぐに確認できます。

なお、優先通知はApple製のアプリだけでなく、すべてのサードパーティ製アプリでも利用できます。

NFCの大幅拡大

これまで大幅に制限されていたNFCにサードパーティの開発者もアクセスできるようになります。

これにより、NFCによる決済や車や家、ホテルの鍵、ポイントカードに対応。後日、政府発行の身分証明書にも対応する予定です。

なお、Appleとデジタル庁は2025年春後半に向けてiPhoneへのマイナンバーカード搭載を進めていますが、今回のNFC解放によって実現するのかもしれません。

コントロールセンターの改良

iOS 18でカスタマイズできるようになったコントロールセンター。iOS 18.1では、Wi-FiやVPNといった新しいトグルが追加されました。

また設定画面にコントロールセンターを初期化するオプションが追加されたことで、コントロールセンターのレイアウトを購入直後の状態に戻すことが可能になります。

コントロールセンターのカスタマイズ方法は以下の記事で解説しています。

• | iOS 18の新機能：コントロールセンターのボタンの大きさと場所を変える方法

その他、不具合の修正

iPhone 16シリーズに搭載されているカメラコントロールが自撮りの切り替えに対応しました。

カメラアプリを起動後、カメラコントロールを軽く押してメニューを表示。さらにカメラコントロールを軽く2回押したあと、カメラメニューに移動して左にスワイプすると自撮りに切り替えることができます。

また、iPhoneの画面をMacに映すことができる「iPhoneミラーリング」は、iPhoneとMac間の写真や動画などのファイルをマウス操作でドラッグ＆ドロップできる機能に対応します。

ミュージックアプリでは、曲やアルバムをTikTokに素早く共有できるボタンが追加され、音楽付きで動画や写真を投稿したり、プライベートメッセージとして送信することもできます。

最後に不具合の修正として、iPhone 16シリーズが予期せず再起動する問題が修正されています。