厚生労働省が先週19日にリリースした「新型コロナウイルス接触確認アプリ」のダウンロード数が公開後7日で約446万に到達したことを発表した。
ダウンロード数はiOS、Androidの合計数で、再ダウンロードや1人が複数端末にダウンロードした数も含まれる。
低い普及率でもきわめて有用
公開後1週間で日本の総人口(1.259億人)に対する普及率は約3.5%になった。日本国内におけるスマートフォンの保有率は2018年時点で約65%(総務省)のためスマホユーザーに対する普及率は約5.4%になる。
接触確認アプリがリリースされる際に人口の6割以上が利用しなければ効果がないと報じられていたが、公開後1週間の普及率は遠く及ばない。ただし、そもそもの普及率6割未満で効果なしは間違いと指摘されている。
MITテクノロジーレビューは、人口の6割という数字は多くのメディアやアナリストによる研究報告の一文だけをとりあげたもので、それに続く「アプリの使用者がそれより少なくても、新型コロナウイルスの症例数と死亡者数は減少すると推定しています」といった部分が省略されていると伝えている。
60%という数字は、4月に発表されたオックスフォード大学の研究が根拠になっている。だが、この数字に達した国は存在しないので、「曝露通知」テクノロジーは本質的に役に立たないとの多くの批判がある。
しかし、元となった研究を進めた研究者は、研究内容が大いに誤解されているという。実際には、はるかに低いアプリの普及率でも、新型コロナウイルス感染症の追跡にはきわめて有用な可能性があるとしている。
接触確認アプリはApp StoreおよびGoogle Playからダウンロード可能。同アプリをダウンロードして陽性者と接触したことを知らせる通知が届いた場合は、どう対処すれば良いのか保健所のサポートがいち早く受けられる。接触確認アプリについてはこちらの記事で解説している。