日本時間2018年9月2日、Googleが開発するウェブブラウザ「Google Chrome」が公開から10年となった。
リリース当時はマイクロソフトのInternet Explorerが60%近いシェアを記録していたが、現在はChromeが60%のシェアを記録している。
リリースから1ヶ月後のシェアは0.03%
Google Chromeは、アドレスバーと検索バーの統合したオムニボックスなどが実現するシンプルなデザインや高速なブラウザ起動、WebKitによる高速なレンダリング、V8エンジンによる高速なJavaScriptの実行、各タブをそれぞれ別のプロセスで管理することで実現した安定性、各タブをサンドボックス化することで悪意ある攻撃が他のタブに及ばない安全性、そしてアドオンなどいくつもの魅力的な機能によって、当時、牙城を築いていたIEやFirefoxのシェアを徐々に削っていった。
アクセス解析ツールを提供する「W3Counter」によれば、Google Chromeが登場した2008年9月末時点のシェアはわずか0.03%でIEが58.9%を記録していたようだ(同ツールが使用されているウェブサイトへのトラフィックに基づいた調査結果)。
ChromeがIEのシェアを初めて抜いたのは2012年8月。IEの27.8%に対し、Chromeは28.5%を記録した。Chromeはさらにシェアを伸ばして2018年8月末時点で60%のシェアを記録。10年かけてリリース当時のIEと同じ位置に立っている。
IE以上の牙城を築いたGoogle Chrome
Googleは、2012年6月にスマートフォン向けのGoogle Chromeを公開。当時、Android OSにはオリジナルのウェブブラウザが搭載されていたが、2013年10月に公開されたAndroid 4.4 KitKat以降のバージョンでは標準のブラウザを廃止してChromeをプリインストールした。
statcounterの調査によれば、Chromeのリリース当時、スマートフォンのウェブトラフィックは1%にも満たず、スマートフォン向けのChromeを公開した当時もウェブトラフィックの90%はPCだったが、2018年8月時点で50%以上がスマートフォンによるものとなっている。
Chromeは急速なウェブトラフィックの変化にスムーズに対応したことで他のブラウザに圧倒的な差をつけたと言える。IEがトップだった時代はFirefoxが30%のシェアを獲得していたが、Chromeがトップの現在は2位のSafariでも13%で当時のIE以上の存在となっている。
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