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グーグルのMVNOはスプリントとT-mobileの回線が使える至高のサービスになるかもしれない

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Yusuke Sakakura更新日:2015/03/03 10:30
グーグルのMVNOはスプリントとT-mobileの回線が使える至高のサービスになるかもしれない

Photo By Cedric Sam

先日、お伝えしたとおり、グーグルは他社の回線を借り入れてサービスを提供するMVNOに参入するため、スプリントとT-mobileと交渉しているものとみられています。なぜ、2社と同時に交渉を続けているのかについては、どちらかから回線の提供を受けるためと思われていましたが、どうやらそうではないようです。

複数の回線が利用できるとなれば、ユーザーに大きなメリット

ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、グーグルは、スプリントとT-mobile両方の回線を借り入れ、両社の回線を切り替えて最適な通信環境を利用できるサービスを提供する計画があるとのこと。

Citing unnamed sources familiar with Google’s plans, the Wall Street Journal reported today that Google’s network will switch between service on Sprint, T-Mobile and WiFi to route all voice, text messages, and data through the best possible signal.

引用元:Cult of Android – Google’s wireless network will swap between T-Mobile, Sprint, and Wi-Fi | Cult of Android

複数の回線を利用できるとなれば、より多くのエリアでサービスが利用できることや、1社の回線が混雑している、またはトラブルによって使えない時でも、もう一方の回線が利用できるなど、メリットは多くあります。特に対応エリアが広がることは、広大な土地があるアメリカにおいては魅力を感じるユーザーも多いのではないでしょうか。

MVNOが提供するサービスは、安い分、MNO(日本国内であれば、ドコモやソフトバンク、au)のサービスよりも「落ちる」という印象が強いですが、グーグルのサービスはMNOのサービスをも超えるものになり、まさに至高のサービスとなるかもしれません。

ソフトバンク、グーグルを利用してアメリカの2強体制を崩しにかかるか

昨年、スプリントを買収したソフトバンクですが、当初はスプリントとT-mobileを買収することによって、3社間競争に持ち込む狙いがありましたが、T-mobileの買収は失敗に終わりました。iPhoneを武器に日本の3社間競争を勝ち抜いたソフトバンクにとってみれば、4社で争うよりも3社で争う方がやりやすいと考えたのかもしれません。

3社で争うことができなくなった今、ソフトバンクはグーグルを利用することによって2強体制を崩しにかかろうとしているのでしょうか。

日本国内では実現できないMVNOによる複数回線の利用

日本でもドコモとauの回線が利用できれば・・・と思う人も少なくないでしょう。しかし、残念ながら日本ではMVNO事業者が独自にSIMカードの発行することができないため、グーグルの回線のように複数社の回線を利用したサービスの登場を期待することはできません。

原因はMVNOに回線を貸し出すドコモやau、ソフトバンクといったMNOがSIMカードを発行していることにあり、MVNO事業者が独自にSIMカードを発行するということにMNOが消極的であるためです。おそらく、グーグルのようにMNOを上回る利益を打ち出す企業が出てくることを警戒してのことだと思いますが、ユーザー利益のために解放されることを期待したいのですが、昨年の新料金プランを見てもわかるとおり、競争よりも手を取り合う業界ですから実現は難しいでしょうね・・・

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