「Kindle」(キンドル)は、ネット通販最大手のAmazonが提供する電子書籍サービスおよび電子書籍を読むために必要な電子書籍リーダーです。
従来の紙の本は保管するために本棚が必要で冊数が多くなると場所に困りますが、Kindleのような電子書籍であれば場所に困ることはなく、紙のように変色して劣化する心配もありません。
数百〜数千といった膨大な書籍を気軽に持ち運ぶことも可能。旅行や出張中など場所や時間を選ばず、好きな時に読むこともできます。また、度々開催されているセールを利用すれば、紙の本に比べて圧倒的におトクに購入できます。
Kindleで購入した電子書籍(Kindle本)を読むには専用の電子書籍リーダー「Kindle」が必要と思われがちですが、iPhoneやiPad、Androidといったスマートフォンやタブレットでも読むことができます。この記事ではKindleアプリの使い方を詳しく解説します。
目次
Kindleとは?
Kindleとは、Amazonが提供する電子書籍サービスのことです。
Amazonが販売する電子書籍「Kindle本」、電子書籍を販売・購入できるオンラインストア「Kindleストア」、電子書籍を快適に読める専用デバイス「Kindle」、そしてスマートフォンやタブレットでも電子書籍が楽しめる「Kindleアプリ」が提供されています。
KindleのほかにもLINEマンガやピッコマ、少年ジャンプ+、楽天Koboといった多くのサービスが存在していて、“毎日無料で人気マンガが読める”をウリにしたLINEマンガがシェア1位。わずかな差でKindleがシェア2位です。
多くの電子書籍サービスが無料とマンガをウリにしているのに対して、Kindleでは、マンガはもちろん雑誌や小説、写真集、コンピューター・IT、絵本・児童書といった幅広いジャンルを取り扱い、シェアが取りにくい有料の電子書籍をメインに提供しています。
スマホやタブレットでも快適に読める「Kindle」アプリ
電子書籍サービス「Kindle」を利用するために専用デバイスは必要ありません。
Kindle本を読むためのアプリが無料で用意されていて、App StoreやGoogle Playストアからダウンロードするだけで、数百〜数千冊の電子書籍をタブレットやポケットサイズのスマートフォンで持ち運べます。
アプリでも使える便利な読書機能
Kindle本では、紙の本で不可能な文字のサイズや行間、書体、背景の色を変更することも可能。紙の本と同じように重要なページにしおりを挟んだりマーカーを引くこともできます。
同じAmazonのアカウントでログインすれば、購入した電子書籍はもちろん、付箋やマーカーは他のデバイスにも同期されるため、例えば、通勤・通学時の電車ではスマートフォンで読書して大事なところにマーカーを引いて、帰宅したら画面の大きなタブレットやPC、電子書籍リーダーKindleで復習したり続きを読むことが可能です。
さらに、意味のわからない単語や用語がある場合はアプリから移動することなく辞書で調べたり、翻訳することもできます。
iOS版のアプリからKindle本は購入できない
現在、iOS版のKindleアプリから有料のKindle本を購入することはできません。なぜ、Android版では購入できるにも関わらず、そして昔は購入できたにも関わらず今、iOS版のKindleアプリでKindle本を購入できないのでしょうか。
理由については米議会下院司法委員会の反トラスト小委員会がAppleに対して行った独占禁止法(反トラスト法)に関する調査において公開された社内文書で明らかになっています。
明らかにされたApple内部でのやり取りをカンタンにまとめると、AppleはAmazonに対して特別に手数料を引かれるアプリ内課金システムを使わず電子書籍を販売することを認めていた(おそらくiPhone、App Storeのプロモーション目的)にも関わらず、iPhoneからAndroidに乗り換えてもKindle本を読み続けることができるといった内容のCMをAmazonが放送したことにAppleが激怒。特例を廃止して最大3割の手数料を徴収するアプリ内課金システムを利用するよう求めた結果、AmazonがKindleアプリから購入機能を削除したというものです。
こういった経緯もあってiPhoneでKindle本を購入する場合はSafariからKindleストアにアクセスして購入する必要があります。なお、Android版のKindleアプリではアプリ内課金を利用することなくKindle本が販売されています。
KindleアプリとKindleデバイスを比較!!
Kindleアプリでも電子書籍を読むことができますが、小さい画面で目が疲れるなど、より快適に読書したいのであれば、電子書籍リーダーのKindleデバイスを利用するのがおすすめです。
電子書籍を読むことに特化したKindleデバイスは「目に優しい」「軽い」「優秀な電池持ち」といった3つの特徴があります。
目に優しい電子ペーパーディスプレイ
最大の特徴は目に優しいE-inkディスプレイです。
電子ペーパーディスプレイとも呼ばれるE-inkは、白と黒のインクカプセルを電力を使用して並べ替えることで、電子書籍の文字や絵を表示する仕組みです。
目に直接光を入れるスマートフォンやタブレットに対して、KindleデバイスのE-inkはインクカプセルが発光しないことから、“電子ペーパー”の名前どおり、まさに紙と同じように見えるため目が疲れにくく、寝つきが悪くなると言われるブルーライトの影響も受けにくくなっています。
なお、最新のKindleデバイスにはすべて直接目を照らさないフロントライトが搭載されているため、目に対する優しさをキープしたまま、照明をオフにした寝室でも読書できます。
長時間読書しても手が疲れにくい
Kindleデバイスは軽量仕様のため、長時間読書しても手や腕が疲れにくいメリットもあります。
8.3インチのiPad mini(第6世代)の重さ293gに対して、最も手ごろな6インチの「Kindle」の重さは174g、6.8インチの「Kindle Paperwhite」は205g、7インチの「Kindle Oasis」は188gです。
数週間の脅威的な電池持ち
タブレットやスマートフォンの電池持ちは1回の充電で最大でも24時間〜2日ですが、Kindleは最も手ごろなモデルでも1回の充電で数週間、最も高額なモデルで最大10週間利用可能と案内されています。
ほぼ毎日充電が必要なタブレットやスマートフォンに対して、Kindleデバイスは頻繁に充電する必要がないため、バッテリー管理が非常にラクです。
KindleアプリvsKindleデバイス:比較まとめ
Kindleアプリ | Kindleデバイス | |
---|---|---|
価格 | 無料 | ¥ 12,980〜 |
重さ | ー | 158g〜 |
電池持ち | 最大24時間〜2日 | 最大数週間 |
目への優しさ | △ | ◎ |
Kindleアプリの使い方まとめ
KindleアプリはApp StoreまたはGoogle Playストアから無料でダウンロードできます。以下のボタンから事前にダウンロードしておきましょう。
Kindle本を購入する
App StoreとGoogle PlayからダウンロードしたKindleアプリ上では、電子書籍を購入できないため、SafariやChromeといったブラウザからKindleストアにアクセスして電子書籍を購入する必要があります。
なお、Amazonアプリストア版のKindleアプリでは、アプリから電子書籍を購入できます。Amazonアプリストア版のKindleアプリのダウンロード方法はこちらの記事で解説しています。