Appleが3月28日に「iOS 10.3」をリリースしました。
OSのバージョンナンバーは小〜中規模のマイナーアップデートを示していますが、アップデート内容は大規模のメジャーアップデートになっています。
当記事では、iOS 10.3の新機能と変更点を紹介します。
AirPodsを探す
落としやすいと言われてるAppleの純正ワイヤレスイヤホン「AirPods」を紛失した時に地図上にAirPodの現在地を表示したり、イヤホンから音を鳴らして現在地を知らせることでAirPodsの発見に役立つ新機能が「iPhoneを探す」アプリに追加されました。
「iPhoneを探す」アプリを起動してAirPodsを選択すると、地図上にAirPodsが表示され「アクション」を選択すると、音を鳴らすことができます。
Apple IDが設定に追加
設定の最上部にiPhoneでログインしているApple IDの情報が追加されました。
Apple IDでは、名前・電話番号・メール・パスワード・メールアドレス・2ステップ確認(二段階認証)のオン/オフ・支払い方法(クレジットカード)・送付先住所(Apple Store)を変更できます。
また、同じApple IDでログインされているiPhone・iPad・iPod・Apple Watch・Macが表示され、心当たりのないデバイスが表示された場合は遠隔でアカウントから削除が可能。デバイスのバージョン・シリアル番号・Apple Payの情報・iCloudバックアップの状態も確認することができます。
なお、第1階層目にあった「iCloud」がApple ID内に移動され、容量の内訳がグラフィカルに表示されるようになりました。
Appleファイルシステム
iOS 10.3が、メジャークラスの大規模アップデートと指摘されている理由はファイルシステムの変更です。
iOS 10.2までは約20年近く採用されてきたファイルシステム「HFS+」が採用されていましたが、今回のアップデートでApple File System−−「APFS」に変更されます。
APFSは、SSDストレージに最適化されたことで、ファイル書き込みの低遅延、ストレージの長寿命化、ストレージ全体ではなく大切な情報にフォーカスした強力な暗号化、ファイルサイズの表示速度改善といったメリットがあります。
なお、ファイルシステムの変更を伴うため、アップデート中に異常が発生すると、iPhoneを元の状態に戻せなくなる可能性もあるのでこちらの記事を参考にバックアップを取ってからアップデートするようにしてください。
Siriの対応アプリが拡大
Siriが支払い用アプリ(支払いの実行、請求書の確認)、配車サービスアプリ(配車の予約)、自動車メーカー製のアプリ(車の燃料確認、ドアのロック確認、ライトの点灯、クラクションの鳴動)、クリケットのスコアおよび各種記録に対応しました。
マップが駐車位置の自動記録に対応
マップアプリが、車の駐車位置を自動で記録して地図上に表示する機能が追加されました。広い駐車場に車を駐車した時にマップアプリを使えば自分の車をカンタンに探すことができます。
なお、機能を利用するにはCarPlay対応の車種またはBluetoothに対応したカーナビとiPhoneのペアリングを完了させておく必要があります。
さらに、マップアプリの右下に表示される気温を3D Touchで軽くプレスすると、時間ごとの天気が表示されます。
Podcastが3D Touchに対応
Podcastのアイコンを3D Touchで深くプレスすると、ショートカットやウィジェットが表示されるようになりました。ウィジェットはPodcastのSpotlight検索に追加することもできます。
アプリのアイコン変更
アプリのアイコンは開発者が指定したものしか利用することができませんでしたが、iOS 10.3ではアプリが対応していればユーザーがアイコンを変更することができます。
カレンダーアプリのアイコンでは日付が変わると、アイコンも日付に応じたものに変更され、時計アプリでは秒針が動き続けますが、サードパーティのアプリでも実現可能になります。
iOS 10.3 allows app developers to change an app’s icon. Here it is in action in Streaks. pic.twitter.com/n5t0HGyxdc
— Quentin Zervaas (@qzervaas) 2017年3月27日
上記以外の「iOS 10.3」の新機能は以下の記事で紹介しています。
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