Appleが日本時間6月4日から開催する開発者向けのイベント「WWDC 2019」で発表が噂される次期バージョン「iOS 13」
開催まで2ヶ月を切ったタイミングで「iOS 13」で追加される新機能や変更点の多くが明らかになった。
ダークモードの追加、マルチタスキングの改善
9to5MacがiOSの開発に精通した複数の人物から得た情報として「iOS 13」の情報を伝えている。
まずは、Googleの次期バージョン「Android Q」でも搭載が報じられている「ダークモード」が次期iOSにも追加されるようだ。
ダークモードをオンにすれば、画面がブラック系の色合いに変わって眩しさが軽減する。寝る前にベッドの中でスマホを触っている多くの人にとって嬉しい機能だろう。また、有機ELディスプレイを採用した「iPhone X」以降のiPhoneでは電池持ちも向上するため、多くの人が恩恵を受けられるはずだ。
なお、昨年のWWDCで発表されたiOSアプリをmacOSにスムーズに移植できる「Marzipan」はダークモードにも対応する。つまり、「Marzipan」に対応したアプリはMacで動作する時もダークモードが利用できるそうだ。
iPadで複数のアプリを同時に表示できる「マルチタスキング」は、アプリで複数のウィンドウを起動可能になる。各ウィンドウはオープンソースのインターフェースフレームワーク「PanelKit」を採用したアプリのように、ドラッグ操作で自由に動かせるそうだ。
新ジェスチャー、iPad向けSafariの改善
現在の「iOS 12」ではデバイスを振ることで文字入力を元に戻すことができる。ただ、まな板のように大きなiPadはもちろん、iPhoneでも文字入力中に振る動作は 実用的とは言えない。「iOS 13」にアップデートしたiPadでは、3本指でキーボードが表示されているエリアをタップしてそのまま左または右にスライドするジェスチャー操作で「アンドゥ」（元に戻す）またはリドゥ（やり直す、元に戻すを戻す）ができるそうだ。
Safariのストレスも改善される。iPadで特定のウェブサイト（YouTubeなど）にアクセスすると、スマートフォン用のレイアウトが表示されることもあるが「iOS 13」では必要に応じてPC用のレイアウトを表示するか確認されるという。
フォント管理も大幅に改善されるという。現在はKeynoteなどでiOSに収録されていないフォントを使いたい時、プロファイルをインストールする必要があるが、「iOS 13」では設定には新しいフォント管理パネルが追加され、よりカンタンにフォントを追加できるようだ。
メールの自動仕分け、音量調節バーのデザイン改善
メールアプリは、マーケティング／購入／旅行／重要ではないといったカテゴリ別にメールを仕分けてくれる機能とメールをあとで読む機能が追加される。
開発者向けとしては、Pages、Numbers、Keynoteで採用されているほかのユーザーと書類を共有してリアルタイムで共同制作できる機能がサードパーティにも開放される。また、項目を1列で表示するTableViewと複数列で表示するCollectionViewでは、MacのFinderでファイルをクリックしてドラッグするようなイメージのジェスチャーに対応する。
この他にもリデザインされ、Macでも利用可能になる「リマインダー」アプリ、画面の中心を隠してストレスを感じるデザインだった音量調節バーのデザイン改善、笑い声や赤ちゃんの鳴き声に反応しないように改善された「Hey Siri」、音声入力の多言語の制度改善、アプリ内の印刷管理機能の拡張が行われるとのこと。
