
2021年に登場したiPhone 13 miniは、コンパクトながら高性能な数少ないiPhoneの1つでした。
しかし、miniシリーズはわずか2年で廃止され、コンパクトスマホを好むユーザー向けのiPhone SEシリーズも販売終了となりました。
現在のラインナップにおいて最も小型で最も安いモデルは「iPhone 16e」です。この記事では、iPhone 13 miniとiPhone 16eの違いを比較し、乗り換える価値があるのかを検証します。
違いは何?iPhone 16eとiPhone 13 miniを比較
iPhone 16e | iPhone 13 mini | |
---|---|---|
ディスプレイ | 6.1インチ 有機EL | 5.4インチ 有機EL |
重さ | 167g | |
Apple Intelligence | 非対応 | |
チップ | A15 Bionic | |
カメラ | シングルカメラ | |
シネマティックモード | 非対応 | |
アクションボタン | なし | |
電池持ち | 最大17時間の動画再生 | |
充電端子 | Lightning | |
MagSafe | 非対応 | |
超広帯域チップ | なし | |
価格 | 販売終了 |
- 画面サイズと重さ:6.1インチのiPhone 16eは、iPhone 13 miniよりも大きく、重いため、片手操作で劣る
- 電池持ち:miniシリーズの弱点だった電池持ちは大幅に改善
- チップ性能:iPhone 16eは最新のA18チップを搭載することで、基本操作からゲームまで快適に動作する
ディスプレイ:5.4インチ→6.1インチ
iPhone 16eの画面サイズは6.1インチです。
iPhone 13 miniの5.4インチと比べると、ひとまわり大きくなり、動画視聴・Safari・ゲームすべてが快適になる一方で、片手操作がしにくくなるデメリットがあります。

実際に6.1インチのiPhone 16と5.4インチのiPhone 13 miniを手に取って比べてみると、操作感には大きな違いあります。
iPhone 13 miniユーザーは、コンパクトさを重視して購入したはず。「やはりこのサイズじゃなければダメ」と思うなら、今のまま使い続けるか、画面サイズが豊富なAndroidへの買い替えを検討しましょう。
電池持ち:動画視聴は17時間→26時間に
iPhone 13 miniの最大の弱点は電池持ちでした。コンパクトな本体のため搭載できるバッテリー容量が限られるためです。
iPhone 16eは、本体サイズの拡大に伴い、バッテリー容量が増加し、電池持ちが大幅に向上しています。Apple初の自社設計モデム「C1」の搭載により、電力効率も改善されています。
Appleによると、動画再生時の電池持ちはiPhone 13 miniが最大17時間、iPhone 16eは最大26時間です。
コンパクトさを気に入っているものの、電池持ちに悩んでいるなら、iPhone 16eへの買い替えを検討する価値はあります。
Apple Intelligence:賢く便利に
最も大きな違いの1つが「Apple Intelligence」の対応です。
Apple Intelligenceは、Appleがパーソナルアシスタントと説明する独自のAIで、生成AIを活用した便利なツールだけでなく、日常生活も便利にサポートします。
例えば、母が飛行機で実家から遊びに来るとき、Siriに「母のフライトの到着時間は?」と聞けば、事前にやりとりしたフライトの情報とリアルタイムな運行状況をもとに最新の到着時刻を教えてくれます。
これまでは、母とのやりとりを探し、検索機能を使ってフライト情報を確認したら、Safariに切り替えて遅延状況を調べる必要がありましたが、これからはSiriがすべてをやってくれます。

現在、英語のみ対応しているApple Intelligenceですが、4月の日本語対応が明言されています。現時点では一部機能のみ利用できますが、順次追加される予定です。
性能:A18で大幅に進化
iPhone 16eは、iPhone 16と同じ最新のA18チップを搭載しています。
iPhone 13 miniのA15 Bionicと比べて、CPUの性能が40%向上したことで基本操作が快適になりました。
GPUのコア数はiPhone 16のA18に比べて1つ少ないものの、アプリの起動やウェブの閲覧など基本操作はもちろん、ゲームも快適にプレイできます。
カメラ:画像数は4倍に、ズームでも美しく撮れる
カメラは最も大きな違いの1つです。
iPhone 13 miniは、広角カメラと景色をダイナミックに撮れる超広角カメラのデュアル構成ですが、iPhone 16eはシングルカメラです。
それでも広角カメラに48メガピクセルの高解像度センサーを搭載したことで、特にズーム性能が強化されました。

iPhone 13 miniのズーム撮影では、12メガピクセルから切り抜いたあと、画像を引き延ばすことで画素が粗くなり、ズーム撮影時の画質が大幅に劣化していました。
iPhone 16eでは、48メガピクセルから12メガピクセルをそのまま切り出すことで、画像を引き伸ばす必要がなくなり、画質を保ったまま2倍のズーム撮影が可能です。
また、スマホレベルの小型サイズで画素数の多いセンサーは、光量不足になりがちですが、複数の画素を1つに束ねて、十分な受光量を確保することで、暗い場所でも明るく、ザラつき(ノイズ)を抑えたクリアな写真を撮影できます。

動画撮影では、風の強い日や場所での撮影で役立つ「風切り音の低減」や、人の声を強調したり、背景の音を抑えられる「オーディオミックス」に対応するのはiPhone 16eだけです。
一方で、背景をぼかして動画を撮影できる「シネマティックモード」に対応するのはiPhone 13 miniだけです。
なお、iPhone 16eでは、素早くマナーモードにできる着信/消音スイッチが「アクションボタン」に置き換わったことで、ボタンを長押しするだけですぐにカメラを起動できます。
アクションボタンは、割り当てを変更することも可能。例えば、頻繁に使うお気に入りのアプリを起動することもできます。
充電端子はUSB-Cに、MagSafeには非対応

iPhone 16eは、USB-Cを使ってバッテリーを充電できます。
メリットは、MacやiPadとUSB-Cのケーブルを共有できること。買い替え後はLightningケーブルを持ち運ぶ必要がなくなります。
また、USB-Cのスティック型SSDを使用して容量不足を解消したり、一眼レフカメラと直接接続して写真や動画を確認、本体に転送して編集することもできます。
デメリットは、これまでに購入したLightningケーブルやアクセサリが使用できないため、買い替えが必要になることです。
どちらもQiのワイヤレス充電にも対応しているため、充電パッドに置くだけで充電できます。
ただし、充電パッドにピタッと吸着して最適な位置で効率的に充電できるMagSafeに対応するのはiPhone 13 miniだけです。
結論:iPhone 13 miniからiPhone 16eに買い換えるべき?
iPhone 13 miniからiPhone 16eに買い換えるべきかどうか。結論を以下にまとめます。
- 電池持ちの悪さに悩んでいるなら、iPhone 16eへの買い替えはおすすめ
- 最新のA18チップ、Apple Intelligence、USB-Cの便利さが魅力
- 片手操作を重視するならiPhone 13 miniを使い続けるのがベター
コンパクトサイズを何よりも重視するなら買い換える必要はありません。
一方で、カメラ性能や電池持ちの大幅な向上、これから中心的な存在になるApple Intelligence対応を考えると、買い替えるメリットは大きいです。
ただし、iPhone 16eでなくても良いかもしれません。より高性能なiPhone 16の購入を検討してみてはどうでしょうか。iPhone 16とiPhone 16eの比較はこちらで徹底的にやっています。

コメントを残す