今月2日に発生し、auやUQ mobile、povoなどの関連サービスで数日続いたKDDIの歴史上一番大きな障害について、数百万人の利用者においてまったく通信ができない時間があったとして、KDDIが損害賠償する方針を固めたと複数紙が報じています。
最大2〜3日分の料金を返金
今年7月に発生した通信障害について、KDDIが約款に基づいて対象者に返金を行うおよび損害賠償すると共同通信と日本経済新聞が報じました。
KDDIは通信障害の原因や影響規模、再発防止策を盛り込んだ事故報告書を総務省に提出する方針。報道後、KDDIは29日に高橋誠社長が登壇し、通信障害に関する説明を行うと記者向けに案内しています。ユーザー向けのオンライン配信も予定しているとのこと。
au通信サービスの約款では「通信サービスがまったく利用できない状態にあることを当社が認知した時刻から起算して、24時間以上その状態が連続した時に限り」契約者に損害賠償をすると定めています。
返金額に関しても約款にて24時間ごとに日数を計算し、その日数に対応するその通信サービスの料金の合計額を発生した損害をとみなし、その額に限って賠償しますと定められています。
KDDIによれば、障害発生から完全復旧発表までの時間は約86時間、障害の影響を受けた期間は約61時間とのことで、対象者には最大で2〜3日分の料金が返金されるものと予想されます。
公式発表ではないものの返金の対象者は数百万人。精査前ながらも障害の影響を受けた最大3,915万回線に比べるとかなり少ない数字です。通話もデータも使えなかったAndroidユーザーと、データ通信は使えることもあったiPhoneユーザーとで対象の有無が異なるのでしょうか。
なお、povoユーザーからは「データ使い放題(24時間)」を購入した直後に障害が発生したことから返金を求める声もあり、29日の説明会見にて返金に関する詳細が説明されるでしょう。