KDDIが、auとUQ mobileのユーザー向けに「副回線サービス」の提供を3月29日から開始します。
副回線サービスは、他社で回線を申し込む手間なく、ワンストップの簡単な手続きで申し込みが可能なサービス。
例えば、通信障害や災害時などKDDIの回線が使えなくなった時でも家族や医療機関との音声通話、スマートフォンの決済サービスやLINEなどのメッセージサービスなどデータ通信できます。
ドコモ回線も副回線サービスに対応か
副回線サービスを申し込むと副回線用のeSIMまたはSIMカードが発行され、新たな電話番号で他社の回線を利用できます。
サービスを利用できるのは、auスマートフォン(5G/4G LTE)と携帯電話、UQ mobileの5G対応スマートフォン。音声通話に対応したプランに加入していることが条件で、主回線の対象プラン1回線につき1回線まで申し込み可能です。
申し込みはau/UQ mobileのウェブサイト(1,2)または電話でお客様センター(年中無休9:00~20:00)から行います。
申し込みから数日以内にeSIMの設定に必要な書面またはSIMカードが送られ、ウェブサイトから副回線の設定を行い、副回線からの発信テストと回線の切り替えを行う必要があります。
料金は月額429円。国内通話料は22円/30秒、かけ放題サービスや家族割、通話料・SMS送信料の割引は適用されません。国内SMSは送信1通につき全角70文字まで3.3円。
データ容量は500MB/月、送受信最大300kbpsで動画などを快適に視聴するのは難しく、LINEやメールなどで連絡を取り合うために最低限の速度とデータ容量に設定されています。
通信障害が発生したときに副回線サービスの利用が増えるとソフトバンクの通信設備に大きな負荷がかかることも予想されるため、KDDIは必要最小限の通信速度に設定していると説明しています。
500MBを超えた場合は通信速度が送受信最大128kbpsに制限され、翌月1日制限が解除されます。テザリングは利用できません。
副回線サービスで利用できる他社回線は現在のところソフトバンクのみ。KDDIはドコモにも声がけしているとしながらも、いつ実現できるか言える段階にないとコメントしていました。
KDDIで昨年7月に起きた通信障害では、通信サービスが利用できない、または利用しづらい状況が61時間続き、271万人を対象に約款返金を、3,589万人を対象にしたお詫び返金を行なっていました。
大規模な通信障害が発生した場合でも副回線サービスを利用することでまったく通信できない状況を回避できます。
なお、ソフトバンクの宮川社長は「あったら良いなと思うのは」とあくまでも思いつきであることを前置きした上で、将来的に同一番号で他社回線が利用できると良いなどとコメントしていました。
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