
YouTubeがPremium Liteの試験運用を拡大し、米国でも月額7.99ドルで提供を開始しました。
YouTubeは、このプランの提供拡大について「YouTube MusicとPremiumの登録者数が、トライアルを含めて全世界で1億2500万人を突破したことを受けたもの」と説明しています。
今後、試験的な提供を他国にも拡大すると案内されており、日本での提供も期待されます。
違いは料金・広告の非表示範囲・バックグラウンド再生不可
YouTube Premium LiteとYouTube Premiumには、主に3つの違いがあります。

まずは料金。通常のYouTube Premiumは月額13.99ドルですが、Premium Liteは月額7.99ドルとより安価に提供されます。
2つ目は広告が非表示になる範囲です。
Premium Liteは、ゲーム・ファッション・美容・ニュースなど、ほとんどの動画で広告を非表示にできます。ただし、ミュージックビデオを含む音楽関連の動画、ショート、検索・ブラウザ時は広告が表示されます。
3つ目は動画のダウンロードやバックグラウンド再生ができないことです。
YouTubeの広告ブロッカー対策とPremium Liteの狙い
ここ数年、YouTubeとGoogleは広告ブロッカー対策を強化しています。
強化された当初、一部の広告ブロッカー利用者は「イタチごっこになるだけで何も変わらない」と予想していましたが、Googleが策定した拡張機能の規格変更によって、uBlock OriginがChromeウェブストアから削除されるなど、具体的な影響が出始めています。
YouTubeは単に広告ブロッカーを規制するだけでなく、広告なしで視聴したいユーザーを「YouTube Premium」へ誘導する戦略を取っています。
しかし、「料金が高い」「広告を消したいだけなのにいらないYouTube Musicまで含まれている」といった不満の声も多いのが現状です。YouTube Premium Liteは、こうしたユーザーのニーズを意識したプランといえます。
ただし、広告ブロッカー愛用者がPremium Liteに移行するかは不透明です。広告ブロッカーが使えなくなったとしても、別の広告ブロッカーを探したり、Chrome以外のブラウザを利用するなどして、引き続き広告をブロックする可能性が高いと思われます。
それでもGoogleは「広告ブロックを正当化する理由」を徐々に奪い、ユーザーを公式の有料プランへ移行させようとしています。今後、この戦略がどのような影響をもたらすのか、注目されます。
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