2024年ベストスマホを「Galaxy S24 Ultra」が受賞。チャンネル登録者1900万人のMKBHD選出
チャンネル登録者1970万人を誇る海外YouTuberのMKBHDこと、Marques Brownleeが2024年のベストスマートフォンを発表しました。
ベストスマートフォンは全9部門で選出されています。
なお、日本では法改正によって2024年12月26日からスマホが値上げされる可能性が高いと予想されます。法改正前にスマホの買い替えを検討している人も多いと思いますが、今回選出された機種と選出理由をチェックすることで購入すべき1台が見つかるかもしれません。
目次
- ベストビッグフォン:Galaxy S24 Ultra
- ベストスモールフォン:iPhone 16
- ベストカメラ:iPhone 16 Pro
- ベストバリュー:Nothing Phone (2a)
- ベストバッテリー:RedMagic 10 Pro
- ベストデザイン:HUAWEI Mate XT
- ベスト折りたたみスマホ:Pixel 9 Pro Fold
- MIP:Pixel 9 Pro Fold
- バストオブザイヤー:Zenfone 11 Ultra
- POY:Galaxy S24 Ultra
ベストビッグフォン:Galaxy S24 Ultra
最も優れた大型スマートフォンを表彰するベストビッグフォンでは、単に大きいだけではなく、その大きさを有効活用した機種が選ばれます。
ゲーミングスマホの「ROG Phone 9」はゲームに必要な機能をすべて備えた上で、6.8インチのディスプレイ、巨大なスピーカー、巨大なバッテリー、イヤホン端子を搭載するなど、ゲーム以外の用途でも評価されています。「Vivo X200 Pro」は、優れたカメラと大型のディスプレイを搭載し、完璧に近いとされつつも「Galaxy S24 Ultra」がベストビッグフォンに選出されています。
選出理由には、スマートフォンのなかでも最高と語る反射防止コーティングが施されたディスプレイや、出っ張りが少ない優れたカメラ、大容量バッテリーを搭載しつつもSペンを本体に収納できるなど、豊富なスペースを効果的に活用している点を挙げ、Android 15ベースのOne UI 7のベータ提供が始まるなど、充実したソフトウェアアップデートも評価されています。
ベストスモールフォン:iPhone 16
ビッグなスマートフォンが増える一方で、ハイエンドなコンパクトスマホの選択肢は減少傾向にあります。Appleもわずか2機種でiPhone miniシリーズを廃止し、昨年ベストスモールフォン部門を受賞したASUSのZenfoneですら大型化されることになりました。
ハイエンドなコンパクトスマホの需要を、胸ポケットサイズに折りたためるフリップ型の折りたたみスマートフォンが引き継ぐとの声もあります。しかし、本体を開くと巨大で片手で快適に操作できる機種はまだないため、真のコンパクトスマホとは言えません。
そういったなかで、Samsungのフラグシップモデルで最もコンパクトな6.2インチの「Galaxy S24」や「Vivo X200 mini」の名前を挙げながらMKBHDは「iPhone 16」をベストスモールフォンに選出しました。
iPhone 16 Proと同じ本体サイズながら、ディスプレイがわずかに小さく、映像のなめらかさに繋がるリフレッシュレートが60Hzと他機種に比べて劣る点が指摘されています。しかし、選出理由として、優れたカメラや電池持ち、フラグシップチップがもたらす高い処理能力、長期的なソフトウェアアップデート、他のベースモデルと比較して大容量のメモリ、マット仕上げのフレーム、カラバリの豊富さなどが挙げられています。
ベストカメラ:iPhone 16 Pro
スマートフォンは「進化がない」と言われながらもカメラだけは毎年進化を遂げています。
ペリスコープによる高倍率な光学ズームやイメージセンサーの大型化といったハードウェアの進歩もありますが、今年特にAIによる進化も目立ちました。ほぼすべてのカメラにAIの導入が期待されており、シーン認識やポートレートモード、消しゴムマジックや編集マジックのような写真から邪魔なものを消す機能などは当たり前の存在になりつつあります。
MKBHDは毎年恒例のブラインドのカメラテストは今年は実施しないものの、もし実施していたら今年もGoogle Pixelがかなりいい結果を残していただろうとコメント。
また、今年特に注目を集めた機種として「Vivo X200 Pro」を挙げています。自然なボケ感やGalaxy S24 Ultraのように2つの異なる望遠レンズを搭載しなくても、遠距離の被写体をクリアに撮影できる200メガピクセルのペリスコープレンズ、高速でオプションも豊富とカメラアプリも高く評価されています。
それでも1台ですべての写真と動画を撮影するならとして、今年のベストカメラフォンには「iPhone 16 Pro」を選出しています。
写真ではシンプルで簡単に撮影できるインターフェースや、いつでも自分好みのスタイルで撮れるフォトグラフスタイル、同機能のカスタム、豊富なフォーマット、動画では4K/30fps、オートフォーカス、高度な手ぶれ補正、スーパースローモーションといった機能で高評価を得ています。
ベストバリュー:Nothing Phone (2a)
ベストバリューに選ばれたのは「Nothing Phone (2a)」です。
価格は350ドルながら、コストの高いフレキシブル有機ELディスプレイを採用し、幅が均一な美しいベゼルを実現しています。ディスプレイは明るく、120Hzのリフレッシュレートでなめらかに表示されます。さらに、5,000mAhの大容量バッテリー、45Wの急速充電、50メガピクセルのカメラ、そしてディスプレイ指紋認証といったハードウェアが高く評価されています。
ベンチマークスコアは突出して優れているわけではありませんが、ソフトウェアの最適化によってかなりスムーズな操作感を実現。背面には特徴的なGlyphインターフェースが備わっており、デザイン面でも注目を集めました。
さらに、継続的なアップデートが提供されている点にも賞賛を送っています。
ほかには500ドルという価格ながら優れたカメラを搭載すると評された「Pixel 8a」や、200ドルでユニークなデザインが特徴の「CMF Phone 1」が受賞候補に挙げられています。
ベストバッテリー:RedMagic 10 Pro
電池持ちを含めた総合的なバッテリー性能を表彰するベストバッテリーは「RedMagic 10 Pro」が受賞しました。
最新のSnapdragon 8 Eliteチップと7,500mAhの超大容量バッテリーを搭載したゲーミングスマートフォンで、144Hzのリフレッシュレートでも2日間の使用が可能。さらに、ゲーム中や充電時の発熱を抑えてパフォーマンスを維持する冷却ファンを備え、わずか30分でフル充電できます。
また、バッテリーの劣化を軽減するために充電量を最大80%に制限する機能や、バッテリーを介さずシステムに直接給電するバイパス充電にも対応しています。
ほかにも1日使用できる5,000mAhのバッテリーと45Wの急速充電、ワイヤレス充電に対応した「Galaxy S24 Ultra」、5,900mAhのバッテリーを搭載し、1時間弱でフル充電可能な80W急速充電や専用パッドによる50Wのワイヤレス充電に対応する「OPPO Find X8 Pro」、6,000mAhのバッテリーと90Wの急速充電に対応した「Vivo X200 Pro」も高く評価されています。
ベストデザイン:HUAWEI Mate XT
ベストデザインに選ばれたのは「HUAWEI Mate XT」です。
3つ折り式のデザインを採用し、完全に閉じた状態では6.4インチのスマートフォン、片方を開けば7.9インチのコンパクトタブレット、完全に開くと10.2インチのビッグタブレットとして利用できます。
完全に開いた状態で3.6mm、閉じた状態でも一般的なスマホと同程度の12.8mmという薄さを実現した本体には、最大50メガピクセルのトリプルカメラや5,600mAhの大容量バッテリーを搭載しています。さらに、使用するパネルの大きさに応じてソフトウェアが最適化されており、MKBHDはベストデザインにふさわしい製品と評価しています。
ベスト折りたたみスマホ:Pixel 9 Pro Fold
ベスト折りたたみスマホに選ばれたのは「Pixel 9 Pro Fold」です。
3つ折り式のHUAWEI Mate XTはベストデザインを受賞したものの、耐久性や重さ、安い中古車が買えるほどの価格、さらにGoogleのサービスに対応していないことを考えると妥当な落選です。
受賞したPixel 9 Pro Foldは、デザイン、ハードウェア、ソフトウェアのすべてにおいて、Googleが実施したアップデートが高く評価されています。
特に外側ディスプレイに同じ縦横比を採用したことで片手で持ちやすいサイズ感を実現しており、折りたたみスマホのなかでも特に重要なヒンジが改良された点や、カメラ性能の向上も評価ポイントになっています。その結果、Androidの折りたたみスマートフォンのなかで最も洗練された製品と評価されています。
MIP:Pixel 9 Pro Fold
「Pixel 9 Pro Fold」は最も改善されたスマートフォン(Most Improved Phone)にも選出されています。
昨年発売されたPixel Foldから特に大きな進化を遂げたのはハードウェアです。
ヒンジの刷新により、見た目の悪い分厚いベゼルが取り除かれ、本体も薄型化。さらにフルオープンが可能になり、画面のシワも軽減されました。また、外側ディスプレイの明るさが向上し、カメラも改善されるなど、内側から外側までアップデートが施された点が高く評価されています。
他の候補としては、明るい画面とカメラ性能の向上が評価された「OPPO Find X 8 Pro」、メモリの増量や優れたチップセット、改良されたカメラによって上位モデルに近づいた「iPhone 16」などが挙げられています。
バストオブザイヤー:Zenfone 11 Ultra
バストオブザイヤーに選ばれたのは「Zenfone 11 Ultra」です。
バストとは失敗を表現するスラングで、MKBHDもファンであるNBAでは、ドラフトにて高順位で指名されたものの期待に応えられなかった選手をバストと表現します。
ただし、MKBHDがZenfone 11 Ultraにこの賞を与えた理由は、製品そのものを失敗と評価するわけではなく、これまで高く評価されていたコンパクトフラグシップモデルを捨てて大型化したことで、ありふれたモデルに変わってしまったことに対して、この賞を与えたようです。
とはいえ、コンパクトなフラグシップスマートフォンは復活の声が大きい一方で、売れないのが現実です。そのため、ASUSの判断は一概に誤りとは言い切れません。
POY:Galaxy S24 Ultra
最も価値の高いPhone of the YearまたはMVPは「Galaxy S24 Ultra」が受賞しました。
プロゴルファーのスコッティ・シェフラーになぞらえ、派手さはないものの、ストロークやパット、ショートゲームなどすべてが得意でバランスが取れていると評価。
ディスプレイ、チップ、バッテリー、カメラ、ソフトウェア、サポート、耐久性のすべてが素晴らしく、さらに反射防止コーティングや優れたハプティクスを生み出す振動モーター、スピーカーの品質も賞賛しており、あらゆる面で完璧でMVPにふさわしいと絶賛しました。
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