UPDATE:2024/01/16 16:15GoogleがYouTubeの速度低下が広告ブロック対策によるものではないことを明らかにしました。さらに、速度低下の原因がAdBlockおよびAdblock Plusの不具合であることが確認されています。
YouTubeは昨年から“広告ブロッカーは利用規約に違反しています”とのポップアップメッセージを表示して動画を視聴させず、広告ブロッカーをオフにするか、YouTube Premiumへの加入を提案するーーいわゆる広告ブロック返しを行っています。
広告ブロック返しによって広告ブロッカーの削除件数が過去最高を記録したことが明らかになっていますが、YouTubeは新たな対策として動画の読み込みを遅くする施策を開始したようです。
広告ブロックでバッファリングを低下か
Redditにて複数の広告ブロックユーザーがYouTubeに突然ラグが生じて反応が悪くなったことと、広告ブロッカーを無効化することですぐに解消されたことを報告しています。
体験するラグはいくつかあるようですが、視聴体験を大きく低下させるものとしては、動画データを先読みするバッファリングを小さくし、時には間に合わないため動画の再生が止まることもあるとのこと。
Youtube started slowing video buffer with adblock enabled
byu/NightMean inyoutube
筆者の環境で試したところ、バッファリングの低下は気にならず動画の再生が始まればストレスなく視聴できたものの、動画が再生されるまでに5秒近くかかり、YouTubeのトップページで動画のサムネイル表示にも数秒の時間が必要でした。これらはYouTube Premiumまたは広告ブロックを利用していない環境とは明らかに異なる視聴体験です。
9to5Googleは広告ブロックユーザーに対する読み込み遅延が昨年11月からスタートしていて、最近になって広範囲の利用者に適用されていると指摘しています。
また、遅延適用が始まった昨年にYouTubeに問い合わせたしたところ、広告ブロッカーの使用が規約違反に該当することを前提に、使用しているブラウザに関係なく読み込みの遅延を含む“最適ではない視聴”を経験した可能性があり、広告ブロッカーをアンインストールした後も一時的な読み込みの遅延が発生する場合があるとの回答があったとしています。
つまり、動画の読み込み遅延は偶然ではなくYouTubeが意図的に行なっているものです。
動画を再生させずに広告ブロッカーの無効化またはYouTube Premiumへの加入を呼びかける行為でYouTubeは一定の効果を得られるかもしれませんが、今回のようにサイレントで行う場合は、なぜそのようになるのか理由がわからないため、ただストレスを与えるだけです。実際に自分のインターネット環境が原因と勘違いする人も多かったようです。
おそらく今後、YouTubeは広告ブロックユーザーに対して、遅延行為を行うことを正式に予告するものと思われます。
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