本日都内で決算説明会を開催したauは、1月末で「実質0円」以下のスマホ販売を旧機種を含めて廃止したことを明らかにしました。
実質0円廃止で来店客が2割減
決算説明会の質疑応答と囲み取材に応じた田中社長は、実質0円の廃止後の来店状況について聞かれ、大幅に減少したと回答。
減少数については1月末に駆け込み需要が発生したところから、正確な数字は言えないとしながらも「2割は確実」とし、「店によっては大きく影響が出ていると思う」としました。
auは、昨年夏に「au WALLET Market」を発表しました。これは、オンラインと実店舗のauショップで質の高い食料品などを販売するというもの。
auショップでも展開することで、手続きの待ち時間の間にタブレットなどを使って商品の購入ができることを強みとし、昨年12月には全国のauショップに拡大展開しました。その矢先に実質0円が廃止となり、来店客が大幅減となったことで少なくない影響があるものと思われます。
田中社長は「これまで来ていただいた方がもっといろんな用途でお店に来ていただけるようなことを考えていかなければいけない」としながら、顧客の興味の行き先が違うところに行くことを業界として危惧しているとしました。
なお、1月に行った総務省への携帯料金値下げに関する報告内容について、端末価格の値引きをわかりやすく表示すること、毎月割と販売奨励金を減額するなどして適正化を行い、実質0円以下の販売しないことの2つとしました。
解約率の上昇はMVNOと、実質0円による駆け込み需要が影響
2014年はドコモと低い解約率で争っていましたが、2015年はauが苦戦しており、今回もドコモに引き離される形となりました。
auは解約率の上昇については、実質0円廃止による駆け込み需要で業界全体としてMNPと、それに伴う解約が増加したことと、さらにMVNOへの乗り換えが影響しているとしました。
携帯料金値下げ騒動により、ソフトバンクとauが1GBプランを発表することになりましたが、料金が月額5,000円と、格安スマホに比べて約4倍となっています。キャリア主導ではありませんが、少なくないユーザーがキャリアに不信感を持ち、格安スマホの安さに気づいたとすれば、今後もMVNOへの乗り換えは増えていくものと思われます。
また、昨年9月25日に発売されたiPhone 6s / 6s Plusは、来月3月23日以降にSIMロックの解除が可能になります。3月末でSIMロック解除を行い、MNPを行った場合、違約金の9,500円のほかに端末価格の残債(月々サポートなど端末購入補助は停止)などの料金がかかるため、すぐには大きく動かないとかもしれませんがじわじわと影響が出てくることも考えられます。
更新月を1ヶ月→2ヶ月間に延長へ
ドコモは更新月を2016年3月から2ヶ月間に延長することを明らかにしていますが、auも2ヶ月に延長する方向で進めているとのこと。詳細が決まった段階でアナウンスするとのことでした。
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