グーグル、AIアシスタント対応のNexusスマートウォッチ2機種を開発か
グーグルが今年5月に開催した開発者向けのイベントGoogle I/O 2016で「Android Wear 2.0」を先行発表しました。
Android Wear 2.0は、スタンドアローン機能や、人工知能を搭載した音声アシスタントAI「Google Assistant」が受信したメッセージに対する返答を考えて候補を提示する「スマートリプライ」など、魅力的な新機能を搭載するバージョンになりますが、Android Wear 2.0に合わせてグーグルがNexusブランドのスマートウォッチ2機種を開発しているようです。
グーグルが2機種のNexusブランド スマートウォッチを開発か
Android Policeが信頼できる情報筋から得た情報として、グーグルが2機種のAndroid Wearを開発しているとし、おそらくNexusブランドだろうと伝えています。
Speaking to Android Police, a reliable source has told us that Google is currently building two Android Wear devices – possibly Nexus-branded – for release some time after the latest Nexus phones are announced. One watch will be larger, sportier, and more fully-featured (LTE, GPS, heart rate), the other will be smaller and lack the aforementioned mobile data and GPS.
LTE/GPS/心拍計を搭載、スタンドアローンに対応する「エンジェルフィッシュ」
コードネームがエンジェルフィッシュとされるモデルは、より大きく、スポーティーな見た目で、LTE、GPS、心拍数などフル機能を備え、LTEに対応することで大容量のバッテリーが必要となるため、厚さは14mmを超えるとしています。
ディスプレイは直径43.5mmの円形で、46mmのMoto360より小さいものの標準的な42mmよりは大きくなるとしています。ディスプレイの右側面には大きな円形のリューズと上下に小さいボタンの3つが配置されるとのこと。
ボディはマットなダークグレイ仕上げでチタニウムと呼称されるようです。他のカラーについては不明と伝えています。
グーグルが先行発表した「Android Wear 2.0」はスタンドアローンのアプリに対応したことが最大の特徴となっています。エンジェルフィッシュはLTE、GPS、心拍数といった機能を備えることで、スマートフォンを必要としません。
例えば、スマートフォンを持たずにエンジェルフィッシュを身につけランニング、運動量を計測し、Google Play Musicで音楽を楽しみ、メールをチェックするといったことも可能になるはずです。
Pebble Time Round似のデザイン「ソードフィッシュ」
もう一方のコードネーム「ソードフィッシュ」は、基本的な形状とラグの部分がPebble Time Roundに似ているとのこと。ただし、巨大とも表現できるベゼルは存在しないとしています。
ディスプレイは直径42mmの円形で薄さは10.6mm、Apple WatchのDigital Crownのようなリューズが右側面に配置されるとのこと。
LTEやGPSは搭載されず、心拍計については不明としています。なお、カラーはシルバー、チタニウム、ローズゴールドの3色と伝えています。
グーグルが今ごろAndroid Wearを開発する理由とは
Android Wear 1.0がリリースされたのは2年前のGoogle I/Oでした。2年も経った今ごろNexusブランドのAndroid Wearが登場することに疑問を感じる人は少なくないでしょう。
Android Policeでは、LG電子が昨年春にお披露目した「LG Watch Urbane」以降、新しいAndroid Wearを発表していないことをあげて、グーグルが想定しているよりもメーカーがAndroid Wearに関心を示していないとしています。
ただ、Nexusブランドが登場したのもAndroid 1.0や1.5からではなく、初めてのメジャーアップデートとなるAndroid 2.0/2.1 Eclairからでした。メーカーとユーザーを奪い合うつもりのないグーグルにとっては、最初のスタートはパートナーメーカーにスポットをあて、最初のメジャーアップデートでもう一度インパクトを与えるというのがグーグルのやり方なのかもしれません。
また、Android Wear 2.0の最大の目玉となるスタンドアローン機能は、LTEに対応しない既存のAndroid Wearでは利用することができません。メーカーが関心を示していない以上、自ら出さざるを得ないということもあるのでしょうか。
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