Google Pixel 10シリーズのGPUを含む性能が向上。11月アプデ後のAnTuTuは130万→150万に
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Googleが今月3日にAndroid 16の2回目のメジャーアップデートを公開しました。
AIを活用した新しい通知機能や、テーマアイコンとダークモードの適用範囲の拡大など、インパクトの大きい変更が含まれており、早速アップデートしたGoogle Pixel 10シリーズのユーザーも多いはずです。
久しぶりにアップデートした場合は、11月に提供された月例アップデートで行われた性能向上をあわせて体感している人もいるかもしれません。
CPUとGPUの数パーセントの性能向上
Android AuthorityはPixel 10 Pro XLを用いて、発売時・11月アップデート後・12月アップデート後の性能を比較。12月のアップデートによって変化はなかったものの、11月のアップデートでは性能向上が確認されています。
CPUの性能を数値化できるGeekbech 6では、シングルコアのスコアが発売時から2%向上。マルチコアも平均で5%上昇しています。
前モデルから性能低下が指摘されているGPUについては、PCMark Work 3.0で計測したところ、発売時から19.6%という大きな改善が報告されています。
ただし、これは発売直後のPixel 10 Proと同等のスコアでもあり、ばらつきが抑えられた結果とも考えられます。劇的な性能向上というよりも、わずかな引き上げと、本来の性能を安定して発揮できるようになったと評価できます。
3DMarkのWild Life(Vulkan API)でも、ピーク性能が約5%向上し、長時間負荷をかけ続けて耐久性を検証するWild Life Extremeでは約7%向上しています。
また、こうした改善によって発熱が増加したり、動作が不安定になったという副作用はないと報告されています。
AnTuTuのスコアは大幅に向上
筆者がPixel 10 Pro XLでAnTuTuのスコアを計測したところ、発売時は100万から130万の間で大きなばらつきがあったスコアが、アップデート後は140万から150万を安定して記録されることを確認しています。






発売直後のGPUスコアは一度も40万に届くことはなかったものの、11月のアップデート以降は一度も40万を下回っていません。
CPUのスコアについても、発売時は20万から46万と大きなばらつきがありましたが、アップデート後は50万前後で安定しています。
これらの結果から、Google Pixel 10シリーズの性能は発売時より向上したと評価できます。最高スコアの伸び幅は劇的ではないものの、最低スコアの引き上げによって平均性能がしっかりと引き上げられています。
体感の向上は?
Android Authorityは数パーセントの性能向上でGoogle Tensor G5がSnapdragon 8 Elite Gen 5並になるわけではないとしつつも、アプリの起動がわずかにスムーズになったり、ゲームのカクつきが軽減される可能性があるとしています。
またピークフレームレートのわずかな向上によって、高い処理能力を要求するゲームアプリなどでカクついた動作が抑えられる可能性があると報告されています。
わずか数パーセントの向上で体感にどれほど変化があるのかは分かりませんが、同メディアはレスポンスの向上も報告しています。Pixel 10シリーズを使っている皆さんはどうでしょうか。アップデートで動作の改善を感じた場合は、ぜひコメント欄で教えてください。
今回の性能向上についてGoogleは特に説明していませんが、同社は9月と10月のアップデートでGPUドライバの改善を実施したことを明かしており、今後もドライバのアップデートを予定しているとのことでした。
Pixel 10シリーズとGoogle Tensor G5への不満は、必ずしも純粋な性能そのものではなく、アプリ側の最適化不足や、高負荷時にクロック周波数が制限される不具合に起因している可能性も指摘されています。これらがドライバの更新によって解消される可能性があるため、今後のアップデートにも注目したいところです。






















コメントを残す