iPhoneでもAndroidでも画面を左から真ん中に向かってスワイプすると、1つ前の画面に戻ることができます。
基本的には同じですが、2つのOSには明らかな違いもあり、Androidでは、同じ戻る操作でアプリまで閉じてしまうため、戻ろうとしたのにアプリが閉じてしまう問題が存在しています。
Googleは来年公開するであろうAndroid 14にて、この問題を改善することを明らかにしました。
Googleは、開発者向けのイベント「2022 Android Developer Summit」にて、「戻る操作によって、ホーム画面に戻る(アプリを閉じる)最後の画面が表示されているかがわからない」といったユーザーの意見を紹介し、戻るジェスチャーによって誤ってアプリから離れる問題が起きていて、アプリの使用率/離脱率に影響を及ぼしていると説明しました。
ユーザーにストレスを与えるだけでなく、開発者が離脱率を考慮してアプリを改善するときにも厄介な存在です。戻る操作によってアプリが閉じてしまう画面は、他の画面よりも明らかに離脱率が高く、誤操作によって上がってしまう離脱率はどうやっても改善できません。
この問題を解消するためにGoogleは、Android 14にて「予測型戻るアニメーション」機能をデフォルトで有効にする方針を明らかにしました。
現在のAndroidは、事前に予測できないまま戻る操作によってアプリが閉じてしまいますが、予測型戻るアニメーションがオンになると、アプリの画面が縮小されてホーム画面が表示されることで、事前にアプリが閉じる動作を予測することが可能です。
予測型戻るアニメーションは、Android 13にて開発者向けに提供されているもので、今すぐにでもAndroid 14でデフォルト化する新機能を試すことができます。
実際に使ってみたところ「この画面で戻る操作をするとアプリが閉じるかも?」と意識してゆっくりスワイプする場合はアプリが閉じることを事前に予測できます。
一方で、意識せず前の画面に戻る時や、最初のページに戻りたい時など、素早く画面を左または右から画面の真ん中に向かって連続的にスワイプする場合は予測することはできません。
「予測型戻るアニメーション」がデフォルト化するAndroid 14は、例年どおりであれば、2023年早期に開発者向けのプレビュー版が公開されるはずです。