- Android 14ではバッテリー健康状態を確認できるAPIが追加されました。
- バッテリーの製造日やサイクル回数を確認でき、これらは交換時期の判断に有効です。
- それに加え、バッテリーの最大容量をパーセント表示できる機能も実装予定が示唆されています。
Googleが今年発売したPixel 8シリーズでは、機能とインターフェースを大規模に追加・変更するOSアップデート、安全を保証するセキュリティアップデート、3ヶ月一度の新機能追加アップデート、交換が必要な純正部品の提供が7年間も保証されています。
長期間のアップデート保証で最も評価されているのはiPhoneで、約6年前に発売されたiPhone XとiPhone 8に対するiOS 17へのアップデートがついに打ち切られました。それをも超えるPixel 8シリーズの7年保証は驚異的なものと言えます。
その一方で心配されているのがバッテリーの消耗で、7年間同じバッテリーを使い続けることは現実的ではなく、少なくとも2-3回のバッテリー交換が必要と考えられます。
しかしながら現在のAndroidには、バッテリーの消耗具合を確認したり、交換のタイミングをお知らせする機能はなく、各メーカーが独自で実装していますが、将来的にはOS標準機能として追加されるかもしれません。
iPhoneのようなバッテリー健康状態を確認できる機能が追加か
半年前に明らかになったようにAndroid 14では、バッテリーの健康状態を確認できるAPIが追加されました。
このAPIは2023年12月にリリースされたFeature Dropアップデートで動作するようになり、設定画面>デバイス情報>バッテリー情報にて、バッテリーの製造日とサイクル回数を確認できます。
サイクル回数は1回の充電を示すものではなく、0%の状態から100%まで充電して再び0%になるまでを1回としてカウントするもので、例えば75%の状態から65%を消費してフル充電→35%消費してフル充電した場合、100%分の放電と充電を行ったことで1サイクルとしてカウントされます。
サイクル回数はバッテリーを交換すべきかどうかを判断するために有効な数字ですが、その知識がない場合は役に立たない数字です。
そこで必要なのはバッテリーの最大容量をパーセント形式で表示するような健康状態のチェック機能ですが、記事の冒頭で書いたとおりAndroidでは各メーカーが独自で実装しているような状況です。
Google News TelegramのNail Sadykovは、Android 14 QPR2 Beta 2にて、設定画面>バッテリーの配下に「Battery Health」が隠し項目として追加されていることを発見。このページには「バッテリーは時間の経過とともに劣化し、充電間隔が短くなります」といった説明文が表示されています。
今のところバッテリーの健康状態は確認できないものの、Androidのソースコード解析でおなじみのMishaal Rahmanは、APKがバッテリーの現在の最大容量をパーセント形式で確認できる機能を示唆しているとレポートしています。
例えば、Pixel 8でバッテリーの健康状態が90%と表示された場合は、バッテリーの最大容量が新品状態の4,575mAhから4,118mAhまで減っていることになります。一般的にはこの数値が80%以下になった時が交換の目安とされています。
このほかにもバッテリーの容量が減っている/バッテリーの調整中/バッテリーの容量が検出されないといった健康状態が一目でわかるアイコンが発見されており、設定画面の深い層をたどってバッテリー情報を自ら確認しなくても、バッテリー容量が低下している、またはバッテリーの容量が検出できないことを知らせるTips機能も持ち合わせているとのこと。
さらに、搭載されているバッテリーが製造時に搭載されたものか、交換されたものか、どちらかわからないバッテリー部品のステータスや、6文字以上の英数字で構成されるシリアル番号といったバッテリーに関する詳細な情報の公開にも取り組んでいることが確認されています。
ただし、Mishaal RahmanはAndroidデバイスがこれらのバッテリーに関する詳細な情報を表示するには、Android Health HALの新バージョンを実装する必要があるものの、現時点でサポートしているデバイスはかなり少ないとしています。
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