ここ数年iOSとmacOSが統合されるとの噂は絶えないがAppleは2018年6月5日に開催した「WWDC18」の基調講演で「iOSとmacOSを統合することはない」と明言した。一方、iOSアプリをMacでも起動できる計画やサードパーティーの開発者がiOSアプリをMacにかんたんに移植できるフレームワークを提供することを明らかにした。
「macOS for UIKit」を2019年に公開
Appleのクレイグ・フェデリギはWWDC18の基調講演にてiOSアプリをMacでも起動できるよう今後数年にわたって段階的にプロジェクトを進めていくと明らかにした。まずは、今年秋に配信される「macOS Mojave 10.14」でNews、株価、ホーム、ボイスメモといったiOS専用アプリがMacでも利用可能になり、2019年にはサードパーティの開発者も同様にiOSアプリをMacで起動できるようになる予定だ。
現在もiOSアプリとMacアプリの両方を提供する開発者は存在するが、作業量が膨大になることは容易に想像がつく。特に悩まされるのはスマートフォンとPCで大きく異なるインタフェースだ。iPhoneだけでも画面サイズや操作方法が異なり、さらにキーボードやマウスなどが増えるMacもとなれば開発者でなくともどれほどの苦労があるかは理解できるはず。
AppleはiOSアプリからMacアプリへの移植作業の負担を軽減するため、現在、iOSが採用するインターフェースのフレームワーク「UIKit」のmacOS版となる「UIKit for macOS」を導入・提供することを明らかにした。
このフレームワークによってトラックパッドやマウス、ウィンドウのリサイズ、スクロールバー、コピーアンドペースト、ドラッグアンドドロップのサポートが可能になり、iOSアプリがMacでも問題なく動作するようになる。フレームワークの詳細はまだ明かされていないため、どこまでの負担が軽減されるかはわからないが期待する開発者は多いだろう。
コメントを残す