- iPhoneのバッテリーが劣化すると電池持ちは悪くなり、突然終了する事がある。
- 劣化したバッテリーを交換する目安は最大容量が80%未満になったとき。
- iPhoneのバッテリーは有料で交換,但し「Apple 製品限定保証」または「Apple Care+」は無料。
iPhoneを含むスマートフォンは、充電を繰り返したり、充電しながらゲームをしたり、電池が100%の状態のまま充電し続けると、バッテリーに負荷がかかって性能が劣化します。
バッテリーが劣化すると充電できる容量が減ってしまうため電池持ちが長持ちせず、場合によってはiPhoneの性能が低下したり、強制的に終了することさえもあります。
この記事では、今使っているiPhoneのバッテリーがどれぐらい消耗しているのか、電池寿命を確認する方法とバッテリーの交換費用、バッテリーの寿命を長くする方法をまとめています。
目次
- iPhoneのバッテリーが劣化するとどうなる?
- 電池交換のタイミングはいつ?iPhoneのバッテリー寿命を確認する
- iPhoneのバッテリー交換費用まとめ
- iPhoneのバッテリーを交換する方法
- バッテリー交換前にバックアップが必要
- iPhoneのバッテリー寿命を伸ばす方法は?
iPhoneのバッテリーが劣化するとどうなる?
スマートフォンのバッテリーは劣化する消耗品です。
劣化が進むにつれてバッテリー性能が低下し、最大容量が小さくなるため、電池持ちが悪化するだけでなく、ピーク電力が低下してiPhoneが突然終了することがあります。
ピーク電力の低下は寒い環境下でiPhoneを操作するときも発生します。スキー場でiPhoneを操作しているときに頻繁に強制終了したり、起動できなくなるといった経験も多いかと思います。バッテリーの性能が低下すると、通常時でもこういった現象が発生することになります。
こういった強制終了を防ぐため、Appleは2017年1月にリリースしたアップデート「iOS 10.2.1」にて、iPhoneの瞬間的な最大出力の性能を動的に管理する「パフォーマンス管理機能」を追加しました。
パフォーマンス管理機能は、デバイスの動作温度、バッテリーの充電状況、ピーク電力(バッテリー性能の低下・劣化)を総合的に判断した上で動作し、以下のような変化が起こります。これらの事象を避けるためには、劣化したバッテリーを交換する必要があります。バッテリーの交換費用はこちらで確認しましょう。
- アプリの起動に時間がかかる
- スクロール中のフレームレートが低くなる(スクロールがぎこちなくなる)
- バックライトが暗くなる (設定の変更は可)
- スピーカーの音量が小さくなる
- 一部のアプリでフレームレートが徐々に低下する(画面がもたつく)
- カメラのフラッシュが使用できなくなる
- バックグラウンドで更新されるはずのアプリが起動中に再読み込みされる
なお、Appleはユーザーに通知することなく黙ってパフォーマンス管理機能を追加したことから、世界的に大きな問題に発展。最終的には集団訴訟を起こされ、117億円の和解金支払って解決しています。
電池交換のタイミングはいつ?iPhoneのバッテリー寿命を確認する
iPhoneのバッテリーを交換するタイミングの目安は最大容量が80%未満になったときです。
AppleはiPhoneのバッテリーを0%から100%にするフル充電を500回以上繰り返すと約80%に劣化すると説明しています。
80%と聞くとまだまだ劣化していないと感じる人も多いと思いますが、実際に80%未満になると電池持ちはかなり悪くなっていて、バッテリー交換後に明らかな違いを感じることができます。
iPhoneのバッテリー寿命や劣化状態を確認する方法は以下のとおりです。
iPhoneのバッテリー交換費用まとめ
iPhoneのバッテリーを交換する費用は基本的に有料です。例外としてApple Care+に加入していてバッテリーの最大容量が80%未満であれば、無料で交換できます。
事前にバッテリーの状態を確認しましょう。また、AppleCareに加入しているか確認する方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
残念ながら充電を何回も繰り返すなど通常使用においてバッテリーが劣化した場合は有料での交換になります。
iPhoneのバッテリーを交換費用は以下のとおりです。
機種名 | AppleCare+の保証対象 | 保証対象外 |
---|---|---|
| 0円 | 15,800円 |
| 0円 | 14,500円 |
| 0円 | 11,200円 |
【終了】「iPhone 6s」のバッテリー無料交換プログラム
Appleは、iPhone 6sが突然シャットダウンする問題があるとしてバッテリーの無料交換プログラムを2016年11月に発表しました。
無料交換プログラムの対象であればiPhone 6sのバッテリーを無料で交換可能。対象になっているのは2015年9月から10月までの間に製造されたシリアル番号が特定の範囲内にあるデバイスのみ。
現在利用しているiPhone 6sがプログラムの対象かどうかはプログラム専用ページにアクセスしてシリアル番号を入力すると確認できます。なお、プログラムの提供時期は“iPhone本体の最初の小売販売日から3年間”と案内されていて2018年9月25日にプログラムが終了しました。
【終了】iPhone 6以降なら期間限定で交換費用を値下げ
バッテリー劣化によってiPhoneの性能を意図的に低下させていた問題でAppleは謝罪と共にiPhone 6以降のバッテリー交換費用を2018年1月から12月まで値下げすると発表しました。
保証対象外のバッテリー交換費用は8,800円でしたが、期間限定の値下げによって5,600円減額され、3,200円でバッテリーを交換することが可能でした。通常、バッテリーを交換する場合は性能が80%未満である必要があるが、80%以上でも交換できました。現在は終了しています。
iPhoneのバッテリーを交換する方法
iPhoneのバッテリーを交換するには、直営店のApple StoreまたはApple正規サービス・プロバイダに持ち込むか配送修理が必要です。
バッテリー交換を申し込む前に、バッテリーの在庫があるか確認しましょう。iPhoneの不具合や欠陥等で交換費用が値下げされたり、無料交換できるプログラムが実施されている場合は、在庫不足になっていて修理できないことがあります。
実際にiPhone 6sのバッテリー無料交換プログラムや性能低下による交換費用の値下げ直後にバッテリーが在庫不足になって数週間〜数ヶ月待つことになった人が続出しました。
せっかく予約しても店舗にバッテリーの在庫がない場合は修理ができず、バッテリーの予約だけをして帰ることになってしまいます。特に配送修理の場合は何ヶ月も返ってこないことになるので注意しましょう。
バッテリー交換前にバックアップが必要
iPhoneのバッテリーを交換する前に必ずバックアップを取っておきましょう。忘れた場合は修理によってデータが初期化されても文句は言えません。場合によってはApple Storeの持ち込み修理を予約してもそのまま帰宅することになります。
詳しいバックアップ手順は以下の記事で解説しています。
iPhoneのバッテリー寿命を伸ばす方法は?
iPhoneのバッテリーは消耗品のため、使用時間や充電回数、充電方法によって必ず劣化します。劣化をゼロにすることはできませんが、できるだけ劣化を軽減することは可能です。
バッテリーの劣化を軽減するために重要なのが温度です。
Appleによれば、最適な温度の範囲(16°C~22°C)を超えるとバッテリーが回復不能な損傷を負うため、特に35°Cを超える周囲温度にiPhoneをさらさないことが特に重要と案内されています。
周囲温度を都度測ることは現実的ではないので、クーラーの効いていない車内や直射日光の当たる場所にiPhoneを放置することは避けましょう。また、Appleは充電中にiPhoneが熱くなったらケースを取り外すことも案内しています。特にワイヤレス充電中は注意が必要です。
高い負荷によって発熱するゲームアプリをプレイしながら、充電する行為も本体温度が大きく上昇するため避けた方がいいでしょう。
- 35°Cを超える周囲温度にiPhoneをさらさないこと
- クーラーの効いていない車内や直射日光の当たる場所にiPhoneを放置することを避ける
- 充電中にiPhoneが熱くなったらケースを取り外す
- 充電しながらゲームをしない
- フル充電の状態を極力短くする
バッテリーの劣化を軽減して寿命を伸ばすために、フル充電の状態を極力短くすることも重要です。iOS 13以降では、機械学習によって充電する時間(就寝時間など)を予測し、充電器を外してiPhoneの利用を始める時間に合わせて、フル充電にする「バッテリー充電の最適化」機能が用意されているので、以下の手順を参考に必ず設定しておきましょう。
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