Googleが同社のスマートフォンやタブレットに搭載するチップを市販のSnapdragonから独自のGoogle Tensorに切り替えてから3年が経ちました。
初代Tensorを搭載したPixel 6シリーズは多くの不満が寄せられていましたが、改善を重ねることで少しずつ解消され、他の追随を許さないAI機能が評価されています。ただ、その一方で性能面や安定性の面では高い評価を得られていません。
Android AuthorityがGoogle内部から得た情報によれば、Google Pixelが返品される理由の1位はチップが大きく影響する発熱にあるそうです。
電池持ちに課題も
同メディアが確認した資料によれば、Google Pixelの返品理由で最も多いのが発熱で、顧客満足度を測るための指標であるNPSにおけるネガティブな意見の主な理由が安定性で、約3割が発熱関連だったとのこと。
また、Pixel 6およびPixel 7ユーザーを対象にした調査では、複数の調査やテストにおいて電池持ちに関するネガティブな反応が多かったとされています。
Pixel 8に関する調査データがないことから、これらの評価は2023年秋以前のものと予想されます。特にPixel 9に搭載されたGoogle Tensor G4では、モデム変更によって大幅な改善が行われているため、現時点でこれらの課題はある程度、改善されているものと思われます。
なお、この資料はGoogle TensorベースのPixelプログラムは財政目標を達成していないという書き出しから始まっています。
最新の財政目標は、事業を継続可能にするために65ドル程度に抑えることで、Snapdragonの主力チップが150ドル程度と噂されていることを考えると、かなり厳しい目標設定です。そのため、同等の性能を実現するのは容易ではないと考えられます。
Googleがチップを市販のSnapdragonから独自のGoogle Tensorに切り替えた理由についてはAIが挙げられていましたが、実際にはコスト削減の狙いもあったのかもしれません。
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