3月16日に配信がスタートしたiOS 14.5 ベータ4の変更内容からAppleがアップデートの分離を検討していることがわかった。
新機能を追加するOSアップデートと脆弱性の問題を解消するセキュリティアップデートを分離することで、OSをアップデートしなくても最新のセキュリティアップデートを適用して安全にiPhoneやiPadを使い続けられる可能性がある。
アップデートの時間短縮や小容量化のメリットも
Androidではセキュリティアップデートが毎月提供(少なくともPixelスマートフォンでは)されていてOSをアップデートしなくても最新のセキュリティアップデートを適用できるが、iPhoneとiPadではセキュリティアップデートだけ適用することはできず(一部の例外を除いて)OSアップデートが必要になっている。
最近でもメモリ破損の脆弱性を修正するためのOSアップデートとしてiOS 14.4.1が3月9日に配信された。この状況が近々変わる可能性があるようだ。
現在開発者に提供されているiOS 14.5 ベータ4をインストールしたiPhoneの設定画面を開いて一般>ソフトウェア・アップデート>自動アップデートに進むと新たに「セキュリティアップデートをインストール」が追加される。
加えて新しいアップデートの自動ダウンロードが開始または完了した場合、別のアップデートをダウンロードすると既存のアップデートが削除されるコードも発見された。このコードが何を示すかは不明だが、コードを発見した9to5MacはiOS 15のリリース後もiOS 14向けにセキュリティアップデートが提供されるのではないかと予想している。
iOSアップデートとセキュリティアップデートが分離されることで、最新バージョンのOS普及率が低下する可能性はあるが、iOSは安定したバージョンを使いつつセキュリティの状態を最新に保つことが可能になる。アップデートの時間や容量も小さくなるはずだ。
Appleが現地時間3月23日に新製品発表を伴うオンラインイベントを開始すると報じられており、iOS 14.5の配信時期はそれ以降になると予想される。
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