2020年10-12月の決算で過去最高となる1000億ドル(10兆円)の売上高を記録したApple
驚異的とも言える好決算は新製品によって実現されたもので、昨年秋に発売したiPhone 12シリーズも好調でiPhone全体の売上高は前年同期比で17%増となった。
しかし、すべてのiPhone 12シリーズの販売が好調だったわけではなく、世界最小・最薄・最軽量の5Gスマートフォンとして発表されて注目を集めた「iPhone 12 mini」はまったく売れていないようだ。
6インチ以下の販売シェアが急速に減少
調査会社Counterpointは、アメリカの2021年1月前半におけるiPhone 12 miniの販売シェアがiPhone 12シリーズ全体のうちたったの5%を記録したと伝えている。
コンパクトスマートフォンのファンは多く特に初代iPhone SEユーザーにとって待望のモデルとなるはずだったが、ほとんどの人が購入を見送ったか別のiPhoneを選んだようだ。
iPhone 12 miniが売れない理由は多いと思われていたコンパクトスマートフォンのファンが実は少なかったことにある。
Counterpointによれば、6インチ以下のスマートフォンの売上は年々減少していて2018年12月に50%もあったシェアが現在は約10%まで大幅に減少しているという。FacebookやInstagram、TikTok、Snapchat、YouTube、Netflixなどで動画を見る機会が増えたことがコンパクトスマートフォンの需要が低下している理由だ。
売上的には失敗にかもしれないが需要がなかっただけの話でiPhone 12 miniに問題があるわけではなく、コンパクトな5Gスマートフォンの第1選択肢であることは間違いない。
なお、JP MorganのアナリストWilliam Yangは、Appleが今年の第2四半期(4月〜6月)までにiPhone 12 miniの生産を停止する可能性があると伝えているが、Appleが今年秋に発売するiPhone 13シリーズは同じ画面サイズの4機種が登場すると噂されている。