Appleが2017年12月2日に配信した「iOS 11.2」のアップデートで新たに高速ワイヤレス充電に対応した。出力値が5Wの通常ワイヤレス充電に対して、高速ワイヤレス充電では1.5倍の7Wで充電される。
iPhone X/iPhone 8/iPhone 8 Plusで利用できるワイヤレス充電、時間が長すぎて必要性を感じないと評価したが、高速ワイヤレス充電に対応したことでどれぐらいの違い・効果があるのか、どれぐらい充電時間が短縮されるのか検証した。
高速ワイヤレス充電、iPhone Xを約4時間でフル充電に
「iPhone X」で通常のワイヤレス充電を行ったところ0%からフル充電になるまで5時間30分もかかっていた。通常のケーブル充電は3時間30分でフル充電できたため、2時間も長く待たされることになる。ちなみに、iPhone X/iPhone 8/iPhone 8 Plusのみ対応するケーブルの高速充電では2時間足らずでフル充電が可能だ。
iPhone Xを「iOS 11.2」にアップデート後、高速ワイヤレス充電を試してみると、30分で21%、1時間30分で50%まで充電できた。結果、フル充電までにかかった時間は約4時間となった。アップデートによって1時間30分も高速化されたことになる。
ワイヤレス充電は便利?オススメの充電器は?
ワイヤレス充電はLightningケーブルをiPhoneに接続することなく、充電パッドにiPhoneを置くだけで充電がスタートする新体験の充電方法だが、ゲームしながら、動画を見ながらといった“ながら充電”ができない。また、ワイヤレスと言いながらも充電パッドはコンセントプラグのある場所から離すこともできないため、それほど便利でもないが、デスクで電話やチャット、メールをやり取りする合間に充電する機会が多い時にワイヤレス充電が活躍する。
ただ、新たにサポートされた高速ワイヤレス充電によってケーブル充電とほぼ同じ充電スピードを実現。出かける前などちょっとした時間で充電したい時もありがたい存在になった。これまでは就寝前にしか使ってなかったが、これからは“ながら充電”したい時を除いて積極的にワイヤレス充電を使っていこうと思う。
なお、高速ワイヤレス充電を利用するには対応のワイヤレス充電器が必要になる。今回の検証で利用したのはAppleと密に連携して開発されたベルキン製の「Belkin Boost Up Wireless Charging Pad」だ。
他にもQi規格のバージョン1.2に対応していれば高速ワイヤレス充電が利用できる。同じくAppleと密に連携して開発された「mophie wireless charging base」やサムスン純正のワイヤレス充電器「WIRELESS CHARGER CONVERTIBLE」、「Omars QC3.0ワイヤレス充電器」(別途専用アダプタが必要)が該当する。
ちなみに、バージョン1.2では最大15Wのワイヤレス充電をサポートしているが、Appleは半分の7.5Wに制限している。理由は不明だがワイヤレス充電がバッテリーに負荷をかけやすいことが影響しているのかもしれない。
Appleに問い合わせたところ、Apple Storeで販売されている製品以外でも高速ワイヤレス充電をサポートしているとのことですが、仕様等がAppleから明らかにされていないため、内容を一部削除しました。
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