Googleが先月開催したビッグイベントにて、初のスマートウォッチ「Pixel Watch」を今年秋に発売すると発表しました。
ボディの半分がガラスで覆われたドーム型の特徴的なデザインが披露された一方で、本体サイズからチップセットに至るまでスペックについては、ほぼ全て隠されています。
特に重要なスペックはバッテリー容量や電池持ちです。個人的にはスマートフォンと同じように寝る前に充電すれば良いので、起きてから寝るまで電池が持つ程度であれば気になりませんが、多くの人はスマートウォッチを毎日充電することを嫌うため、数日持つような電池持ちを重要視しています。
残念ながらPixel Watchの電池持ちは1日程度になるかもしれません。
最大1日の電池持ちは満足?不安?
スマートウォッチなどデジタルデバイスの電池持ちは、バッテリー容量と消費電力で決定されます。
Pixel Watchのバッテリー容量は300mAhになるとレポートされていますが、これが大容量なのかわからないので、同じサイズのスマートウォッチと比較してみましょう。
発表前にPixel Watchの実機を拾った人物によれば、直径の大きさは40mmで、画面サイズは30mmのようです。本体・画面ともにほぼ同じサイズのGalaxy Watch 4(40mm)のバッテリー容量は247mAh、画面の大きな41mmモデルのApple Watch Series 7は284mAhなので、Pixel Watchのバッテリーは大容量と言って良いでしょう。
消費電力には、OSや画面サイズと解像度、チップセットなどが関係します。
噂によればPixel Watchのチップセットは、4年前にリリースされたExynos 9110をメインプロセッサに据えて、いくつかの処理をオフロードできる何らかのコプロセッサも追加されるようです。
OSが同じWear OSベースで、同じ画面サイズのGalaxy Watch 4は実使用最大40時間と案内されていて、各所のレビューでも1日以上電池が持つと評価されていますが、4年前の型落ちのチップセットを使用するPixel Watchの消費電力は、Galaxy Watch 4よりも良くないことが予想されます。
9to5Googleの最新レポートによれば、Pixel Watchの電池持ちは1回の充電で最大1日とのこと。これは、現段階のGoogleによる見積もりの値であることから、発売前に変更される可能性があります。
Googleがどういった条件によって出された数値かはわかっていません。対応が公式発表されている睡眠トラッキングを行ったのか、どれぐらいワークアウトの計測を行ったのか、Googleマップでのルート案内を考慮したのか、特に重要な常時表示ディスプレイがオン状態なのかも不明です。
これらすべての機能を利用することを想定しない数値が最大1日であれば、不安に感じる人が多いかもしれません。
フル充電には約2時間か
睡眠トラッキング中は充電できず、電池を消費するため、高速充電の対応も期待したいところ。充電ケーブルにUSB Type-C端子を採用するなど期待する情報もありましたが、Pixel Watchの充電スピードは高速ではないようです。
Apple Watch Series 7は45分間の充電で80%、75分間で100%充電できるため、就寝前に充電を忘れたり、睡眠トラッキングをしても出かける前の準備時間に充電すれば、1日過ごすのに十分な量を充電できます。
一方、Pixel Watchのフル充電にかかる時間はGalaxy Watch 4と同じ110分か、それよりも長くなることを9to5Googleは示唆しています。
Google I/O 2022でのPixel Watchの発表は、かなり興奮したものになりましたが、それ以降にレポートされている外観以外の情報は興奮を覚めさせるようなものが多いようです。
4年前の型落ちのチップセットを使用しながら、プレミアムな価格帯での登場が予告されたり、認証機関を通過した3モデルが日本の主要バンドに非対応であることが判明しています。
ストレスを感じず日常に溶け込むような体験ができる動作の安定したスマートウォッチが欲しいのであれば、Pixel Watchは最適な選択にならないかもしれませんが、いずれも発売前の情報で確定はしていません。Google I/Oでの発表が最高の興奮にならないように期待したいところです。
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