Apple主催の開発者向けビッグイベント「WWDC 2020」が開幕しました。
日本時間6月23日午前2時からはスペシャルイベント基調講演が開催され、今年秋に配信予定のiOS 14/iPadOS 14/watchOS 7/macOS/tvOS 14といった次期ソフトウェアが先行発表されています。
今年は各種ハードウェアの発表も期待されましたが、残念ながら直前で出た報道のとおり新製品の発表はありませんでした。
この記事ではWWDC 2020の基調講演で発表された内容をまとめています。内容は順次更新します。
目次
iOS 14
ホーム画面の大規模なアップデート
- Androidのようなウィジェットに対応
- 時間によって表示するコンテンツが変わるウィジェット「スマートスタック」
- ダウンロードした全アプリを表示できる「Appライブラリ」
- 表示したくないページ/アプリを非表示可能に
PiP、Siri
- ピクチャ・イン・ピクチャ
- FaceTimeや動画を見ながら他のアプリを操作可能
- Siriのコンパクトデザイン化(フル画面を廃止)
- Siriによるボイスメッセージの録音・送信が可能に
- 待望の翻訳アプリが登場
- 日本語を含めた11言語のテキストと音声翻訳に対応
- 言語を自動認識。会話モードも
メッセージ
- アプリのデザイン変更
- 重要な会話が埋もれないようにトップに固定表示できる「ピン留め」
- グループ会話のカバーに写真や絵文字を設定可能に
- グループ会話で役立つ引用返信やメンションに対応
- 20種類以上の髪型や被り物、マスク、年齢にも対応した新しいミー文字が追加
マップ
- おすすめのレストランや店、観光地を提案する「ガイド」
- 自動車専用道路や勾配の少ないルートを案内する「自転車ルート」
- 日本非対応。今後追加予定
- 電気自動車用の充電状況を観測しながら標高や天候を計算。ルートに充電スポットを追加して案内する「EVルート」
CarKey
- iPhoneが車の鍵に。ドアのロックを解除してエンジンをかけることも可能
- iMessageで鍵の共有も
- 紛失した場合はiCloud経由で鍵を無効に
- まずはNFCに対応。iPhoneをドアにタップしてロック解除
- 来年はUWBに対応。ポケットやカバンからiPhoneを取り出さずにロックを解除可能に
- 来月発売のBMW5シリーズから対応
- iOS 13でも利用可能に
App Clip
- アプリをダウンロードせず必要なときにアプリの一部機能を素早く利用できる新機能
- ウェブやメッセージによる共有、マップから利用可能
- AppleオリジナルのコードやNFCタグ、QRコードをスキャンからも
iPadOS 14
iPadに最適化された新デザイン
- 写真アプリ:写真の整理が捗るサイドバーを追加
- メモ:すべてのフォルダに素早くアクセスできるサイドバーを追加
- ファイル:サイドバーにナビゲーションを統合、ツールバーの刷新も
- ミュージック:ライブラリやプレイリストに素早くアクセスできるサイドバーを導入。フルスクリーンプレイヤーも
コンパクトデザイン化
- Siri、着信画面、検索がコンパクトな新デザインに
- 検索機能が大幅強化
- アプリランチャー
- 連絡先や書類、メッセージ、メール、ウェブ検索、ファイル内検索が可能
Apple Pencilの大幅強化
- 検索バーなどあらゆるテキストボックスに手書き入力が可能に
- 手書きからデジタルテキストまたは図形への優れた自動変換
- タップによる手書き文字の選択や手書きの電話番号への発信も
AirPodsソフトウェア
- 接続デバイスの自動切り替え
- iPhoneでポッドキャストを聴く→iPadでビデオ再生→Macでビデオ会議に参加→会議中にiPhoneで電話。すべて操作しているデバイスに自動で接続する
- 前後左右、上からも音が飛んでくる映画館のような空間オーディオ
- 5.1ch、7.1ch、ドルビーアトモスに対応したコンテンツで利用可能
watchOS 7
- コンプリケーション
- 1デベロッパーに対して複数のコンプリケーションを開放
- 新しい文字盤
- タキメーター付きのクロノグラフ文字盤
- 特大文字盤
- App Storeやウェブサイト、メッセージ、SNSで文字盤を共有できる「Face Sharing」
- ダンスやクールダウンなど新しいワークアウトの追加
- デザインが刷新されたフィットネスアプリ
- 名前がアクティビティからフィットネスに
- リクエストの多かった睡眠トラッキングに対応
- 手洗いのモニタリング機能
macOS
- 名称は「macOS Big Sur」
- macOS X登場以来の大規模なデザイン変更
- 統一感のある新アイコン
- 各種効果音のリマスタリング
- 新デザインのDock
- 各種アプリのデザイン刷新
- 新しいサイドバー、ツールバーを導入
- メニューバーも刷新
- iOS/iPadOSのコントロールセンターをMacに移植
- 通知のデザイン刷新
- Mac Catalystによる標準アプリのマップやメッセージを移植
- 大幅アップデートのSafari
- 新デザインを導入
- javaScriptが高速化
- ページの表示速度も高速化。Chromeに比べて50%高速に
- 業界トップのプライバシー保護
- プライバシーレポートボタンで個人情報の収集状態を確認
- 翻訳機能を搭載
Apple Silicon
- Appleの独自チップをMacに搭載
- iPhone、iPad、Apple Watchで開発した独自チップで得たノウハウを活用
- 低消費電力&高パフォーマンスを実現
- 共通プロセッサでiPhone,iPad,Macをコードも共通化
- 既存のMacアプリを自動で最適化するRosseta 2
- MacでiOSアプリが動作可能に
- チップセット移行期間は2年見込み
- intel版Macは継続サポート
- 新しいintel版Macの発売予定あり